株式市場オーバーナイト概況(2024年1月29日)

【サマリー】
●Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)
●US時間外
●日本株ADR
●本日の新聞見出し
●今週の相場
●今週の予定
●本日の決算発表予定

＜Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)＞

米国市場動向：決算発表で予想以上に弱いQ1業績見通しを発表した半導体のIntel(INTC)が-11.9%、半導体製造装置のKLA(KLAC)も業績予想が嫌気されて-6.6%。SOX指数は-2.91%となった。資本財・サービスは強弱まちまちだが、前日大幅高した設備レンタルのUnited Rentals(URI)が-3.2%の他、航空株が売られてセクターは小幅にマイナスとなった。一方で、エネルギーは原油価格の上昇につれ高となった。ヘルスケアは医薬品・ライフサイエンスが上昇を主導。

＜US時間外＞

出来高は減少

◇上昇銘柄◇

ACET(バイオファーマ関連): 9,800万ドルの追加公募増資完了を発表

HLIT(光ファイバー・システム): 決算発表後、立会内では13.7％安。時間外では6％弱のリバウンド

◇下落銘柄◇

PRGS(ソフトウェア関連): MOVEitの脆弱性に関する情報を求めてコロンビア特別区司法長官事務所から召喚状を受け取った

SMMT(バイオファーマ関連): 立会内では52週高値の$4.67を記録

＜日本株ADR＞

決算発表から軟調な銘柄も散見されるが、総じて上昇

◇上昇銘柄◇

6954(ファナック) 今期経常利益を9％上方修正（1,676億円）

5019(出光) 原油続伸、WTI +0.8%, ICE +1.3%

◇下落銘柄◇

4063(信越化) 3Q営業利益(1,776億)が市場予想(1,945億)を下回る

6305(日立建) 通期営業利益予想を上方修正も、市場予想と同等

＜本日の新聞見出し＞

▼日経産業新聞▼

・ホンダ、電動バイク20年の計　インドで勝負、覇権狙う

・ソニーG「IPに集中、最大化」吉田会長CEOに聞く

・ドコモと山梨県商工会連合会　中小DX推進で協定

▼日本証券新聞▼

・ホンダ　EVで新コンセプト　低PBR是正に期待

・KLab、S高　「パルワールド」開発元と協業

・太平洋金、旧村上F買いが話題　二匹目のドジョウとなるか？

▼日刊工業新聞▼

・NTTデータ、M&A1000億円　23-25年度　国内事業を拡大

・大日印、素材分析で価値創出　UBE子会社を買収

・ANAHD、4月に　日本貨物航空買収を再延期

▼化学工業日報▼

・日本曹達　薬溶かす技術で製剤革新　医農薬・動物薬　1剤100億円狙う　ベンチャーから独占使用権

・ニッケル水素電池　FDK、BtoB拡大に力　車載・DC・鉄道に的　原材料ソース強化も

・台湾製ナノカーボン複合材　善ケミカルが輸入販売　LiB寿命伸ばす効果

▼日経MJ▼

・建て替えマラソンの伴走者　設計～住民合意～完了　コンサル10年関わる　お金・仮住まい　不安除く

・ツムツム10年「積むと冥王星」　「産みの親」竹野氏に聞く　消したキャラ147兆個/1億DL目前

・マンダム、3,000円越で新ブランド　ECメインの化粧品　中価格帯の育成に力

＜今週の相場＞

今週の日本株相場は底堅い展開を想定する。先週の日経平均は3週ぶりに小反落となったものの、年明け以降の急ピッチの上昇を考えれば当然の調整といえる。一時7%台後半まで拡大した25日移動平均線とのプラス乖離も3％程度まで縮小し、過熱感も解消した。今週は米国で重要イベントが多いことから、米国発の波乱場面も想定されなくはないが、買い遅れた投資家は多いとみられ、根強い押し目買い意欲が下値を支えよう。尚、先週末の米国株はハイテクが下げたが、時間外のインテルの下げや米

株先物軟調を受けて日本株は織り込みが進んでおり、週明けは買い戻し優勢でスタートしそうだ。

〇小型株にも海外勢の買い？

先週は規模別指数で小型株がプラスで終えており、7週連続高となっている。海外投資家の買いで大型株が優位とされているが、大型株が伸び悩んだ局面で、すかさず小型株に物色が向かう動きは相場の強さのあらわれといえよう。売買代金は高水準をキープしており、半導体一辺倒ではない今回の上昇相場は大きく崩れることはなさそうだ。また、今週発表される第４週（22～26日）の海外投資家の売買動向で買い越し継続となれば、小型株への注目も高まりそうだ。

〇月末の半導体決算が前半戦のヤマ場に

今週から3月期決算企業の第3四半期決算発表が本格化する。前半戦は半導体や電機の主力企業の決算発表が多く、周辺銘柄への影響も大きくなろう。特に31日はスクリン、アドバンテスト、レーザーテック（2Q）の3社が予定しており、実質前半戦のヤマ場となりそうだ。ディスコ（24日）の決算発表後の動きでは、年初からの上昇を受けて一旦は利益確定売りのキッカケとなったが、下値での押し目買い意欲も強かった。インテル安による調整でこなれてきたこともあり、程よい過熱感のまま決算発表を迎えられよう。先週末大引け後の信越化学の決算は3Qは減収減益で、見通しも市場予想にわずかに届かなかった。塩ビ市況の低迷が大きかったが、電子材料は計画通りに出荷できており、希土材料の在庫評価減を除けば前四半期並みと底堅い。週明けは下げて始まりそうだが、売り一巡後は下げ渋る動きとなりそうだ。

＜今週の予定＞

◇１月29日（月）

・１月のＱＵＩＣＫ月次調査＜債券＞（11：00）

・ＪＰＸ山道ＣＥＯの記者会見（15：30）

・2023年４～12月期決算＝日本取引所、ＨＳＨＤ、住信ＳＢＩ銀

・シンガポール金融通貨庁（ＭＡＳ）が金融政策を発表

◇30日（火）

・閣議

・12月の失業率（総務省、８：30）

・12月の有効求人倍率（厚労省、８：30）

・２年物利付国債の入札（財務省、10：30）

・23年４～12月期決算＝ＯＬＣ、コマツ、ソシオネクス、ＮＥＣ、岡三、丸三、水戸、いちよし、アイザワ証Ｇ、極東証券、ＪＲ東海

・23年12月期決算＝キヤノン

・12月の豪小売売上高（９：30）

・10～12月期のユーロ圏域内総生産（ＧＤＰ）速報値（19：00）

・10～12月期の独ＧＤＰ速報値

・10～12月期の仏ＧＤＰ速報値

・ハンガリー中銀が政策金利を発表

・11月の米Ｓ＆Ｐコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数（23：00）

・12月の米雇用動態調査（ＪＯＬＴＳ、31日０：00）

・１月の米消費者信頼感指数（31日０：00）

・海外10～12月期決算＝ファイザー、アルファベット、アドバンスト・マイクロ・デバイス（ＡＭＤ）、マイクロソフト

◇31日（水）

・日銀金融政策決定会合の主な意見（１月22～23日開催分、８：50）

・12月の鉱工業生産速報値（経産省、８：50）

・12月の商業動態統計（経産省、８：50）

・12月の建機出荷（建設機械工業会、13：00）

・12月の住宅着工統計（国交省、14：00）

・１月の消費動向調査（内閣府、14：00）

・23年４～12月期決算＝エムスリー、野村総研、塩野義、アドテスト、スクリン、大和、野村、東海東京、マネックスＧ、丸八証券、ＪＲ東日本、ＪＲ西日本、商船三井、ＡＮＡＨＤ、第一三共、日立、富士通、ＴＤＫ、新光電工、東電ＨＤ、りそなＨＤ、三井住友トラ

・23年７～12月期決算＝レーザーテク

・１月の中国製造業購買担当者景気指数（ＰＭＩ、10：30）

・１月の中国非製造業ＰＭＩ（10：30）

・10～12月期の香港ＧＤＰ

・10～12月期の台湾ＧＤＰ

・10～12月期のフィリピンＧＤＰ

・10～12月期の豪消費者物価指数（ＣＰＩ、９：30）

・１月の独失業率

・１月の独ＣＰＩ速報値

・１月のＡＤＰ全米雇用リポート（22：15）

・10～12月期の米雇用コスト指数（22：30）

・１月の米シカゴ購買部協会景気指数（23：45）

・米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）の結果発表（１日４：00）

・パウエル米連邦準備理事会（ＦＲＢ）議長の記者会見（１日４：30）

・ブラジル中銀が政策金利を発表

・海外10～12月期決算＝ボーイング、クアルコム

◇２月１日（木）

・ＱＵＩＣＫコンセンサスＤＩ（１月末時点、８：30）

・対外・対内証券売買契約（週間、財務省、８：50）

・10年物利付国債の入札（財務省、10：30）

・１月の新車・軽自動車販売台数（自販連・全軽自協、14：00）

・23年４～12月期決算＝武田、イビデン、ローム、京セラ、ＨＯＹＡ、あおぞら銀、三井住友ＦＧ

・23年12月期決算＝中外薬

・マレーシア市場が休場

・スウェーデン中銀が政策金利を発表

・23年12月のユーロ圏失業率（19：00）

・１月のユーロ圏域内消費者物価指数（ＨＩＣＰ）速報値（19：00）

・英中銀が金融政策委員会の結果と議事録を発表

・10～12月期の米労働生産性指数（速報値）（22：30）

・週間の米新規失業保険申請件数（22：30）

・１月の米サプライマネジメント協会（ＩＳＭ）製造業景況感指数（２日０：00）

・12月の米建設支出（２日０：00）

・海外10～12月期決算＝ハネウェル・インターナショナル、メルク、アップル、アマゾン・ドット・コム、メタプラットフォームズ

◇２日（金）

・閣議

・１月のマネタリーベース（日銀、８：50）

・３カ月物国庫短期証券の入札（財務省、10：20）

・１月の財政資金対民間収支（財務省、15：00）

・１月の国内ユニクロ既存店売上高（15：00すぎ）

・23年４～12月期決算＝川崎汽、パナＨＤ、デンソー、ＪＡＬ、村田製、丸紅、三井物、千葉銀、みずほＦＧ

・１月の米雇用統計（22：30）

・12月の製造業受注（３日０：00）

・１月の米消費者態度指数（確報値、ミシガン大学調べ、３日０：00）

・海外10～12月期決算＝シェブロン

（注）時間は日本時間

＜本日の決算発表予定＞