株式市場オーバーナイト概況(2024年10月23日)

【サマリー】
●Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)
●US時間外
●日本株ADR
●本日の新聞見出し
●本日の相場
●材料銘柄 
●本日の予定
●本日の決算発表予定

＜Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)＞

米国市場動向：セクターでは、資本財・サービスセクターが朝から下落。航空エンジンのGE Aerospace(GE)が発表したQ3決算は売上高が市場予想を下回り、-9.1%下落。素材も、決算で利益が予想を下回り、見通しも弱かった鉄鋼のNucor(NUE)が-6.5%。塗料のSherwin-Williams(SHW)も予想を下回る決算を発表して-5.3%。一方で、生活必需品はたばこのPhilip Morris International(PM)が予想を上回る決算と通期の利益見通しを引き上げたことで+10.5%の大幅高となり、セクターの上昇を主導した。コミュニケーション・サービスは、Meta Platforms(META)+1.2%、Alphabet(GOOGL)+0.7%で、セクターは小幅ながらプラスで終了。

＜US時間外＞

◇上昇銘柄◇

VICR(遠視部品): 3Q純収益が予想を上回り急上昇、純収益9,320万ドル、予想8,520万ドル

TXN(半導体): 「買い」に格上げ－Summit Insights

◇下落銘柄◇

TELA(バイオテクノロジー): 普通株および事前資金ワラントの公募提案を発表

ENPH(再生可能エネルギー): 4Q業績予想が市場予想を下回る、売上高は3億6,000万ドルから4億ドルとの会社予想だが、市場予想は4億3,700万ドル

＜日本株ADR＞

昨日から継続して軟調に推移した銘柄多い

◇上昇銘柄◇

5020(ENEOS) 原油価格が2％超の上昇

6460(セガサミー) バンクオブイノベーションを5項目の特許侵害で提訴

◇下落銘柄◇

6952(カシオ) サイバー攻撃によるシステム障害で腕時計発売を29日に延期

3092(ZOZO) ゴールドマンが「Hold」に格下げ

＜本日の新聞見出し＞

▼NIKKEI Prime▼

・9月の欧州新車販売、4%減　EVは新型車効果で14%増

・ゴミからSAF、3割多く生産　INPEXが30年代実用化

・EVタクシーの現実　2割導入済みのMK「ミニバンがない」

▼日本証券新聞▼

・首都圏マンション、需給タイト　平均価格は過去最高

・JR東日本　値上げ申請が接近　10％ならポジティブサプライズ　出社回帰も追い風

・DeNA、7年ぶり日本シリーズ進出　前回は株価・業績にW効果

▼日刊工業新聞▼

・空調検証　NTT系が新施設　AI用DC大幅省エネ

・クボタ、社員交流・人材獲得　研究所に「チョコザップ」

・JVCケンウッド　IP無線で協業　サイエンスアーツに出資

▼化学工業日報▼

・住化、27年度に売上1.5倍　大分工場　新体制弾み

・冷食フィルム水平リサイクルへ　TOPPAN・ニチレイなど実証開始

・ポリウレタン再生容易に　東大が水酸化分解触媒　ケミカルリサイクル期待

▼日経MJ▼

・着たい・着せたい　ナルミヤ成立　復活の最高益/デザイナー、接客からヒント　「憧れ」から親子の実需へ

・米ハンズフリー靴、来春上陸　内規に技術供与のキジック　まずスニーカー、2万円前後

・AI関連業務委託8割増　1-6月、チャットGPT公開で　受注者増、平均単価31%減

＜本日の相場＞

本日の日本株相場は方向感なく推移しよう。日経平均は足元10営業日連続で陰線となっているほか、東証プライムの売買代金も4兆円割れが目立つなど、「買い手不在」の様相だ。日経平均は25日MA近辺でスタートした後、この水準をキープできるかが焦点となりそうだ。尚、24日早朝には、植田日銀総裁がIMF主催のイベントに登壇予定。過去には、海外出張時に受けたインタビューでのタカ派発言などをきっかけに相場が波乱含みで推移したことがあった。今回も、直近のドル高円安基調や金融政策に対する発言に相場が神経質に反応する可能性があり、注意を要しよう。

〇防衛関連企業の成長は続こう

足元、防衛関連企業の株価が冴えない動きとなっている。自民党の苦戦報道に加え、防衛世界最大手である米ロッキード・マーチンの決算下振れなどが、日本株市場でも関連銘柄にとっては向かい風となろう。一方、「地政学リスクの高まり」という中長期的なストーリーが変化したわけではなく関連銘柄の直近の弱含みは、あくまでもポジション調整と考える。受注増加などを追い風に防衛関連企業の業績拡大は続くと見ており、売りに押される場面では押し目買いスタンスで臨みたい。

〇ニデックの決算をきっかけにテーマ株復活となるか

個別では、本日引け後に発表されるニデック（6594）の決算に注目したい。1Q決算発表時には、データセンター向けの水冷モジュールの販売が大きく伸びた事が材料視された。今回も、販売好調が確認できれば、フジクラ（5803）やミネベア（6479）などデータセンター投資関連企業にも物色が波及する場面がありそうだ。また、苦戦が目立つEV向けモーターについて、会社側は7-9月期の営業黒字転換見通しを示している。決算をきっかけに同社株に見直しが入るかも焦点となろう。そのほか、本日は東京メトロ（9023）が上場予定だ。人気の高い銘柄だけに、上場後のセカンダリーが好調となれば、日本株への新たな資金流入なども期待できることから、動向に注目したい。

＜材料銘柄＞

• 大塚ＨＤ (4578): 大塚製薬の「シベプレンリマブ」、フェーズ３で良好な中間解析結果
• トヨタ (7203): 金融庁がトヨタ子会社の自動車販売会社に立ち入り検査－ＮＨＫなど
• アサヒＧＨ (2502): アサヒビール、「スーパードライ」など226品目を値上げ－25年４月
• ＺＯＺＯ (3092): 「中立」に格下げ、目標株価は5200円－ゴールドマン・サックス
• 東京建物 (8804): パリサー・キャピタルが株式取得－ＦＴ
• サンドラッグ (9989): オービス・インベストメントの株持ち分が7.2％に上昇
• ＣＫＤ (6407): 「イコール・ウエート」に格下げ－モルガンＳ
• 大東建 (1878): 通期営業利益予想上方修正、市場予想上回る
• マクニカＨ (3132): ダルトン・インベストメンツの株持ち分が4.2％に低下
• コニカミノ(4902):エフィッシモが株を5.8％保有－大量報告
• コメリ (8218): ２Ｑ営業利益53.5億円－前年同期53.9億円
• アスクル(2678):「中立」に格下げ－いちよし経済研究所
• カシオ(6952)：25年３月期第２四半期決算発表を延期－監査などに遅延
• イエローハット (9882): ストラテジックＣの株持ち分が11.6％に上昇－変更報告
• ライフドリ (2585): 「アウトパフォーム」に新規格付け－東海東京
• 明星工 (1976): 2Q 連 業績予想修正

＜本日の予定＞

【国内】

・９月の全国スーパー売上高（日本チェーンストア協会、14：00）

・４～９月期決算＝ニデック

・東証プライム上場＝東京地下鉄（東京メトロ）

【海外】

・タイ市場が休場

・カナダ中銀が政策金利を発表

・20カ国・地域（Ｇ20）財務相・中央銀行総裁会議（ワシントン、24日まで）

・ボウマン米連邦準備理事会（ＦＲＢ）理事が米フィラデルフィア連銀主催のイベントであいさつ（22：00）

・９月の米中古住宅販売件数（23：00）

・米エネルギー省の石油在庫統計（週間、23：30）

・米地区連銀経済報告（ベージュブック、24日３：00）

・日銀の植田総裁が国際通貨基金（ＩＭＦ）主催のイベントに登壇（ワシントン、24日４：00）

・７～９月期決算＝コカ・コーラ、テスラ、ラムリサーチ、ＩＢＭ、ボーイング

（注）時間は日本時間

＜本日の決算発表予定＞