株式市場オーバーナイト概況(2024年10月18日)

【サマリー】
●Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)
●US時間外
●日本株ADR
●本日の新聞見出し
●本日の相場
●材料銘柄 
●本日の予定
●本日の決算発表予定

＜Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)＞

米国市場動向：セクターでは、公益が反落。発電所のVistra Corp(VST)が大幅反落し、前日の上昇分を打ち消した。コミュニケーション・サービスは、引け後に決算発表予定のNetflix(NFLX)が-2.0%、Alphabet(GOOGL)が-1.4%。ヘルスケアは寄り前に予想を下回る決算と、ガイダンスの引き下げを発表した管理医療のElevance Health(ELV)が-10.6%。同業のMolina Healthcare(MOH)も-12.6%。一方で、エネルギーが上昇。台湾積体電路製造(TSMC)が発表した決算は予想を上回り、とりわけ粗利益率が予想を大きく上回ったことが好感されて半導体の一部が堅調で、情報技術も反発した。

＜US時間外＞

出来高は膨らまず

◇上昇銘柄◇

HUMA(バイオテクノロジー): 米国食品医薬品局が同社の違反行為を31件指摘し、立会内で17％下落。時間外では9%程度の戻し

AURA(バイオテクノロジー): 非筋層浸潤性膀胱がん患者の治療薬ベルサールの初期データが良好

◇下落銘柄◇

MGPI(飲料): 通期売上高を約24％下方修正

WDFC(特殊化学品): 4Q EPS $1.23, コンセンサスの$1.34に届かず

＜日本株ADR＞

ハイテク、銀行、自動車などは堅調

◇上昇銘柄◇

6849(日本光電) 2Q業績予想修正、営業利益30億→50億（+66.7％）も経常19億（-36.7％）、純利益 5億（-66.7％）

6146(ディスコ) 3Q業績予想修正、営業利益908億（+42.3％）、経常1,006億（+24.4％）、純利益737億（+32.0％）

*カッコ内％は前回会社発表比

◇下落銘柄◇

2269(明治) ブルガリア国営企業と乳酸菌を専門とする共同研究施設をブルガリア国内に設立、10年契約締結

5020(ENEOS) JX金属上場で財務不安懸念台頭

＜本日の新聞見出し＞

▼NIKKEI Prime▼

・SUBARU、燃費2割向上のHV　「クロストレック」に追加

・ホンダ、「さすだけEV充電・決済」開発　プラゴと共同で

・においセンサーに商機　AIや半導体活用、個性派が競演

▼日本証券新聞▼

・インテリックス　物件入れ替え進展で収益性向上　ホテル事業も成長

・東ソー　需給面に新視点　“売り一辺倒”英ファンドが買います

・訪日客消費、はや前年超え　円安、物価高など押し上げ

▼日刊工業新聞▼

・エア・ウォーター　北海道石狩に新棟　LNG輸送車5割増

・野村不系、大阪経済活性化　「くいだおれビル」改装

・KDDI　ドコモに対抗新プラン　月3278円で30ギガバイト利用

▼化学工業日報▼

・ポリプラ　PPS再生 年度内事業化　オープン回収で裾野拡大

・安全・手軽に大量輸送　水素化Mg 多用途展開　トクヤマ　非常用発電機など　燃料電池向け発生機試作も

・浅田化学工業　多孔質アルミナ 化粧品開拓　吸油・光拡散　シリカ上回る　量産工場設置も検討

▼日経MJ▼

・観光と住民　摩擦レスに　鎌倉流シェアサイクル　過密解消+住民の便利　西部「荷物で社内混雑」緩和

・ライブ配信、10代の4割利用　ゲーム実況やVチューバ-の雑談　ながら見・長時間視聴、タイパ逆行

・コスメ、韓国の次はタイ？　眉・肌に力、崩れにくさ強み

＜本日の相場＞

本日の日本株相場は3営業日ぶりに反発となりそうだ。昨晩の米国株は市場予想を上回った小売売上高を受けて小確りとなり、大幅利下げ期待は後退も、堅調な米景気をポジティブにとらえた。ドル円相場や米半導体関連も落ち着いており、朝方は堅調なスタートとなろう。昨日はASML急落の余波が残る半導体関連の弱さが市場のムードを悪化させたが、本日は買い戻しが先行しそうだ。尚、昨日引け後に決算を発表したディスコは日経観測（11日）よりも強めの着地となったが、3Q見通しは市場予想を下回った。もっとも、想定為替レートが1ドル135円と保守的なほか、生成AIに関しては強気の見通しを示している。株価は観測報道以降、大きく下落しており、見直し買いが期待できよう。

〇株価上昇局面でも高止まりするボラティリティ

今週は15日に日経平均が3ヵ月ぶりに40,000円台に乗せたかと思えば、昨日は39,000円割れと、不安定な動きが続いている。本来、ボラティリティ（日経平均VI）は株価が戻り歩調にあるときは低下する傾向にあるが、今回は高止まりのまま大台を回復し、半導体の下げをきっかけにあっという間に値を消す展開となった。ボラティリティの高止まりは日米の政治イベントを控えて投機筋の動向を警戒していると思われ、しばらくは値ブレの大きい場面を想定しておく必要があろう。　

〇半導体に頼らない高値更新へ

一方、３月（40,888円）や７月（42,224円）の高値と異なり、15日の40,000円回復は物色に変化がみられた。３月は半導体が主導する高値示現で、TOPIXが同時に史上最高値を更新した７月も東エレクやソフトバンクGなどの貢献が大きかった。このように、これまでの高値は“半導体頼み”の側面が強かったといえるが、今回は大健闘のアドバンテストを除き、半導体関連の影響は小さく、テルモや中外薬、フジクラ、大塚HDなどの銘柄が指数を押し上げている。こうした銘柄は、上昇の勢いこそ半導体に劣るものの、じりじりと下値を切り上げ、指数の腰の強さにつながっていくものとみている。

＜材料銘柄＞

• ７＆ｉＨＤ (3382): クシュタール会長、７＆ｉ全体の買収に関心－巨大な価値見込む
  • クシュタールの７＆ｉ買収、米当局は厳しく審査か－店舗売却要求も
• 安川電 (6506): 「中立」に格下げ－東海東京
• ディスコ (6146): ９Ｍ営業利益予想1052億円
• 富士ソフト (9749): 富士ソフト創業者、ベイン買収案に賛同求める意見書－日経
• ソシオネクスト (6526): 「買い」に新規格付け、目標株価は3900円－シティ
• 霞ヶ関キャ (3498): 海外市場でＣＢ発行へ、220億円
• メイコー (6787): 「オーバーウエート」に新規格付け－モルガンＳ
• 大王製紙 (3880): 「中立」に新規格付け、目標株価は1000円－岡三証券
• 日本光電 (6849): 2Q 連 業績予想修正
• 大阪鉄 (5449): ストラテジックＣの持ち分が9.5％に上昇－変更報告

Ø  ｉスペース (9348) :印HEX20と衛星輸送の協業で覚書締結

＜本日の予定＞

【国内】

・９月の全国消費者物価指数（ＣＰＩ、総務省、８：30）

・対外・対内証券売買契約（週間、財務省、８：50）

・３カ月物国庫短期証券の入札（財務省、10：20）

・４～９月期決算＝光世

・東証プライム上場＝インターメスティック

【海外】

・９月の中国70都市の新築住宅価格動向（10：30）

・９月の中国小売売上高（11：00）

・９月の中国工業生産高（11：00）

・９月の中国不動産開発投資（11：00）

・９月の中国固定資産投資（11：00）

・７～９月期の中国国内総生産（ＧＤＰ、11：00）

・９月の英小売売上高（15：00）

・アジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）財務大臣会合（リマ、21日まで）

・９月の米住宅着工件数（21：30）

・ウォラー米連邦準備理事会（ＦＲＢ）理事が講演（19日１：10）

・７～９月期決算＝アメリカン・エキスプレス、プロクター・アンド・ギャンブル（Ｐ＆Ｇ）

（注）時間は日本時間

＜本日の決算発表予定＞