株式市場オーバーナイト概況(2024年9月17日)

【サマリー】
●Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)
●US時間外
●日本株ADR
●本日の新聞見出し
●今週の相場
●材料銘柄 
●今週の予定
●本日の決算発表予定

＜Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)＞

米国市場動向：セクターではエネルギー、金融、素材とシクリカルが上昇。コミュニケーション・サービスは、通信サービスのAT&T(T)+2.9%、Meta Platforms(META)+1.8%。一方で、情報技術はApple(AAPL)がiPhone16 Proシリーズの需要が予想を下回っているとの報道を受けて-2.8%下落。iPhone向けチップ供給業者のQorvo(QRVO)-6.7%、Skyworks Solutions(SWKS)-5.1%。Nvidia(NVDA)も-2.0%で半導体がセクターの重しとなった。一般消費財・サービスはTesla(TSLA)が-1.5%、Amazon.com(AMZN)-0.9%でセクターは小幅安。

＜US時間外＞

インテル、株価上昇に伴って出来高急増

◇上昇銘柄◇

INTC(半導体): 米半導体大手インテルは、CHIPS・科学法に基づき半導体製造を拡大するための最大30億ドル（約4220億円）の直接資金を確保したと明らかにした

STRO(バイオテクノロジー): 末期卵巣がん治療において、ルベルタとベバシズマブの併用は、検討されたすべての用量範囲で有望な予備的抗腫瘍活性（35%の奏効率）を示した

◇下落銘柄◇

RFIL(電気部品): 3Q調整後EPSがマイ転で未達。株価下落

MGNI(広告・マーケティング): マグナイト経営陣がレイクストリートと会談との報道で下落

＜日本株ADR＞

高安まちまち

◇上昇銘柄◇

6849(日本光電) 米医療機器メーカーを子会社化

6645(オムロン) ジェフリーズが「Buy」に格上げ、PT 7,500円（前回：6,000円）

◇下落銘柄◇

9962(ミスミ) 一部投資家のポートフォリオから除外と報道

6954(ファナック) ジェフリーズが「Hold」に格下げ、PT 3,700円（前回：5,200円）

＜本日の新聞見出し＞

▼NIKKEI Prime▼

・三菱商事と出光、米エクソンのアンモニア事業に出資へ

・サカナ、学術論文もAIが執筆　「知の革新」起こすのは誰か

・半導体装置、中国向け販売に減速の兆し　米SEMI

▼日本証券新聞▼

・タイミー　上場後初決算は好内容　積極投資と利益成長を両立

・JMHD、新高値　M&A、出店戦略で過去最高業績

・クラレ新高値　来期営業利益1000億円超、中計前倒し達成を予想

▼日刊工業新聞▼

・ブリヂストン、中国で増産　高付加価値タイヤ　新エネ車照準

・日本タングステン　　再研磨受注狙う　切断装置モニタリング

・タダノ、北米製品群拡充　米社を来年1月めどに完全子会社化

▼化学工業日報▼

・三菱ガス化学　超純過水 台湾で増強検討　半導体向け安定供給

・機能性ポリオレフィン　次世代創出 横断プロ始動　三井化学　触媒を統括管理

・アラムコ、対中投資を拡大　車部品・製鉄所など　CN投資でも協力

▼日経MJ▼

・トライアル　3つの「あえて」　安さ実現へ逆張り　販管費率は1割台　テックも店舗設計も自前

・テレワーク率、2割で定着？　日本生産性本部など調べ　企業の対応、人材採用に直結

・京阪HD、大阪・枚方にモール開業　「20分生活圏」で沿線再開発

＜今週の相場＞

今週の日本株相場はもみ合いの展開となりそうだ。日米の中銀イベントを控えて積極的な上値追いは限定的となりそうだ。円高傾向で推移している為替相場も心理的な重しとなろう。一方、日経平均株価の予想EPSは過去最高水準で推移しており、株価に割高感は見られない。下げた局面では押し目を拾う動きが見られよう。

〇日米中銀会合を控えて為替睨みの動きに

今週は日米で中銀ウィークとなる。FOMCの結果を消化するのが19日で日銀会合の結果発表は20日昼頃となる予定だ。日銀会合では金融政策の据え置きが想定されているが、前回会合では植田総裁の会見後にドル安円高が進んで株式市場が混乱したこともあり、週後半にかけては為替動向に神経質な動きとなろう。需給面では国内勢が下値で積極的に買いを入れている。日経平均株価が5.8％下落した9月第1週は個人、企業の自社株買いを反映する事業法人が大幅な買い越しとなった。また、信託銀行が7週連続の買い越しとなり、相場の下落局面では、年金等のリバランス買いが入っているようだ。9月は海外投資家（現物）が売り越す季節性があり、国内勢の買いが下値を支えよう。

〇為替の影響を受け難い情報通信セクターに注目

物色の方向性は、為替の影響を受け難い情報通信セクターに注目したい。人手不足などを背景に製造業・非製造業を問わずIT投資に積極的で事業環境は良好であろう。人手不足は情報通信セクターの企業にも共通の課題となるが、ブランド力などを背景に採用力を有する企業は、選別受注や価格転嫁の実施により収益性の向上に繋げることが可能となろう。個別企業では、OBC（4733）や富士通（6702）などに注目したい。OBCは、前年のインボイス開始に伴う制度対応需要の反動から、売上高の伸びはやや鈍化すると思われるが、企業のクラウドシフトを背景に、今後も着実な成長が期待されよう。富士通は、顧客のDX支援サービス「Uvance」を軸とした成長が期待される。「Uvance」は標準化した自社のITサービスをクラウド経由で提供し、継続課金で稼ぐ仕組みとなっており、「Uvance」の売上比率が高まることで、収益性の向上も期待されそうだ。

＜材料銘柄＞

• ソフトバンクＧ (9984): ソフトバンクＧが支援するラッピ、１年以内にＩＰＯの準備整う見込み
  • ソフトバンクＧ出資の印料理宅配会社、週内のＩＰＯ申請検討－関係者
• 三菱重 (7011): Ｈ２Ａロケット49号機打ち上げ再延期、上空の風が条件を満たさず
• ７＆ｉＨＤ (3382): 外為法上の「コア業種」に分類－財務省がリスト公表
• ファナック (6954): 「ホールド」に格下げ、目標株価は3700円－ジェフリーズ
• 日本製鉄 (5401): 危機に瀕する巨額買収、日鉄と労組の埋まらぬ溝－大統領に書簡
  • イタリアの旧イルバ製鉄所買収に関心か－ソレ24オレ紙
• ソニーＧ (6758): 「SHOGUN 将軍」が米エミー賞作品賞、ディズニーのドラマで19年ぶり
• ＮＴＴ (9432): 総務省とＮＴＴ・ＩＩＪ、南太平洋の通信インフラ整備を支援－日経
• Ｔ＆ＤＨＤ (8795):「アウトパフォーム」に新規格付け－岩井コスモ証券
• オムロン (6645): 「買い」に格上げ、目標株価は7500円－ジェフリーズ
• ミネベア (6479): 「中立」に格上げ、目標株価は2500円－マッコーリー
• ヒューリック (3003): レーサム (8890)を買収、総額約1735億円
• 明治ＨＤ (2269):新型コロナレプリコンワクチン、国内一部変更承認取得
• きんでん (1944): シルチェスターの株持ち分が4％に低下－変更報告
• カカクコム (2371): 「中立」に格上げ、目標株価は2600円－ＳＭＢＣ日興
• ポラオルＨ (4927): 「イコール・ウエート」に格上げ－モルガンＳ
• ＴＨＫ (6481): 「アンダーパフォーム」に格下げ－ジェフリーズ
• ＴＯＹＯタイヤ (5105):「中立」に格下げ、目標株価は2300円－岡三証券
• ハモニック (6324): 「アンダーパフォーム」に格下げ－ジェフリーズ
• アストロＳ (186A): 連 1Q 税前 赤字拡大
• ソフトバンク（9434）：配当年率は3.2％に決定－社債型種類株
• アスクル (2678): １Ｑ営業利益、市場予想下回る
• ＨＩＳ (9603): ３Ｑ売上高、市場予想とほぼ同じ
• ヤーマン (6630): 連 1Q 営利 -88.4% 1.94億円
• ＪＳＢ (3480): 連 3Q 営利 +13.1% 81.19億円
• ギフト (9279): 連 3Q 営利 +29.2% 20.65億円

＜今週の予定＞

◇17日（火）

・閣議

・ＱＵＩＣＫ月次調査＜外為＞（８：00）

・７月の第３次産業活動指数（経産省、13：30）

・９月のＥＳＰフォーキャスト調査（日本経済研究センター、15：00）

・２～７月期決算＝サンバイオ

・中国（上海、深セン）、台湾、韓国市場が休場

・９月の欧州経済研究センター（ＺＥＷ）の独景気予測調査

・８月の米小売売上高（21：30）

・８月の米鉱工業生産・設備稼働率（22：15）

・７月の米企業在庫（23：00）

・９月の米全米建設業協会（ＮＡＨＢ）住宅市場指数（23：00）

・米20年物国債入札

◇18日（水）

・９月の月例経済報告

・８月の貿易統計（財務省、８：50）

・７月の機械受注（内閣府、８：50）

・１年物国庫短期証券の入札（財務省、10：20）

・全国地方銀行協会会長の記者会見（14：00）

・実質輸出入の動向（日銀、14：00ごろ）

・森田日証協会長会見（14：30）

・８月の訪日外国人客数（日本政府観光局、16：15）

・香港、韓国市場が休場

・インドネシア中銀が政策金利を発表

・８月の英消費者物価指数（15：00）

・８月のユーロ圏消費者物価指数（ＨＩＣＰ、改定値）

・８月の米住宅着工件数（21：30）

・米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）の結果発表（19日３：00）

・パウエル米連邦準備理事会（ＦＲＢ）議長の記者会見（19日３：30）

・７月の対米証券投資（19日５：00）

◇19日（木）

・4～6月期の資金循環統計（日銀、８：50）

・３カ月物国庫短期証券の入札（財務省、10：20）

・片山自工会会長が会見（11：30）

・８月の首都圏マンション販売（不動産経済研究所、14：00）

・福留全銀協会長の記者会見（15：00）

・ブラジル中銀が政策金利を発表

・南アフリカ中銀が政策金利を発表

・英中銀が政策金利を発表

・トルコ中銀が政策金利を発表

・週間の米新規失業保険申請件数（21：30）

・９月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数（21：30）

・４～６月期の米経常収支（21：30）

・８月の米中古住宅販売件数（23：00）

・８月の米景気先行指標総合指数（23：00）

◇20日（金）

・閣議

・８月の全国消費者物価指数（ＣＰＩ、総務省、８：30）

・対外・対内証券売買契約（週間、財務省、８：50）

・日銀金融政策決定会合の結果発表

・８月の食品スーパー売上高（日本スーパーマーケット協会など、13：00）

・８月の主要コンビニエンスストア売上高（日本フランチャイズチェーン協会、14：00）

・日銀の植田和男総裁が記者会見（15：30）

・9月の中国最優遇貸出金利（ＬＰＲ、10：00）

・８月の英小売売上高（15：00）

（注）時間は日本時間

＜本日の決算発表予定＞