【サマリー】
●Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)
●日本株ADR
●自社株買い進捗状況(8日)
●本日の新聞見出し
●本日の相場
●材料銘柄 
●本日の予定
●本日の決算発表予定

＜Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)＞

米国市場動向：週内の FOMC で追加利下げが予想される中、米国株は横ばい圏で取引を開始した。IBM が「AI 関連ｻｰﾋﾞｽ拡大で負債を含め 110 億ﾄﾞﾙで買収することで合意」と発表したｺﾝﾌﾙｰｴﾝﾄ（+29.1%）が急伸し、ﾅｽﾀﾞｯｸの支えに。一方、高値警戒感から利益確定売りが入る中、NY ﾀﾞｳは取引開始後に下落に転じた。午後にかけて、ﾊﾟﾗﾏｳﾝﾄ・ｽｶｲﾀﾞﾝｽがﾜｰﾅｰ･ﾌﾞﾗｻﾞｰｽ･ﾃﾞｨｽｶﾊﾞﾘｰに対し 1株当たり 30 ﾄﾞﾙの敵対的買収案を提示する中、買収を巡る懸念からﾈｯﾄﾌﾘｯｸｽ（-3.4%）などｺﾐｭﾆｹｰｼｮﾝｻｰﾋﾞｽｾｸﾀｰが売られ、ﾅｽﾀﾞｯｸもﾏｲﾅｽ圏へ。その後、「ﾏｲｸﾛｿﾌﾄ（+1.6%）とｶｽﾀﾑﾁｯﾌﾟ設計を協議」と伝わったﾌﾞﾛｰﾄﾞｺﾑ（+2.8%）などﾃｸﾉﾛｼﾞｰｾｸﾀｰが買われ、ﾅｽﾀﾞｯｸは下げ渋るも、2026 年の利下げﾍﾟｰｽを巡る懸念が重しとなり、結局売りに押された。終盤に米国株は下げ幅を縮小したが、

最終的にﾅｽﾀﾞｯｸは 5 日ぶりに反落して取引を終えた。

経済指標動向

■11 月 NY 連銀 1 年先ｲﾝﾌﾚ期待、3.20%に低下

NY 連銀が公表した 11 月の月次調査によると、米消費 者の 1 年先のｲﾝﾌﾚ期待（中央値）は 3.20%となり、前月の 3.24%から低下した。

＜日本株ADR＞

総じて軟調に推移

◇上昇銘柄◇

2802(味の素) モルガンスタンレー証が「買い」で新規カバレッジ開始。目標株価は4400円(昨日終値：3555円)

2801(キッコーマン) モルガンスタンレー証が「買い」で新規カバレッジ開始。目標株価は1800円(昨日終値：1379.5円)

◇下落銘柄◇

9706(日本空港) ゴールドマンサックスが「売り」に格下げ。目標株価は3800円（前回：5700円）

9005(東急) 劣後サステナ連動債を条件決定、発行額は400億円

＜自社株買い進捗状況(8日)＞

＜本日の新聞見出し＞

▼日本証券新聞▼

・かんぽ生命　株主還元方針に注目　新契約残高は今期がボトム

・カナモト、年初来高値　決算と自社株買いを好感

・ダイヘンが大幅高　半導体関連、EMSの好調続く

・IPO社長会見　FUNDINNO　証券会社・取引所の機能を実装する「未上場売買のプラットフォーム」

▼NIKKEI Prime▼

・NTTの宇宙事業、観測と光通信に勝機　自社衛星網構築へ

・ボッシュ、ADASにホライズン製SoC　中国半導体が世界へ

・ニコン、ペロブスカイト太陽電池など受託開発　拠点開設

▼日刊工業新聞▼

・大ガス、LNG接舷供給　船舶向け30年度７万トン

・南アに「bZ4X」投入　豊田通商、EV・PHV拡販

・米での小型車製造承認　トランプ氏日本勢に追い風も

・ナノ濾過膜の量産確立　東レ、リチウム回収量６０倍

▼化学工業日報▼

・日油　DDS原料 米社と連合　製剤化・量産まで一貫

・コンポジット 国内活況　防衛予算拡充で出番　試作・生産能力「余裕ない」

・JX金属　半導体CVD・ALD向け　前駆体で営業益100億円へ　来年、量産ライン稼働

＜本日の相場＞

本日の日本株相場は、方向感のない動きが継続しそうだ。週明けの米国主要3指数は揃って小反落。FOMCを控えて様子見ムードの強い展開だった。ただ、半導体の一角が買われており、値がさ主導で日経平均を押し下げる動きは限定的となろう。昨日同様、5万円台での推移となりそうだ。一方、昨日はTOPIXがほぼ高値圏での引けと終日堅調で、幅広い銘柄がプラスとなっている。1ヵ月以上、調整していた防衛関連が復活してきたほか、先週利食いに押されたゼネコンなどにも押し目買いがみられている。個別を手掛けるには良好な環境といえよう。

〇業種別では内需セクターが好調

2025年も残り3週間となるなか、業種別（33業種）株価指数の年間パフォーマンスでは、上昇率上位は非鉄、鉱業、建設、銀行の順となっている。非鉄はデータセンター関連で電線株が昨年に続いて物色されているほか、建設や銀行なども4月以降は堅調な動きをみせている。半面、サービス（主にリクルートHDとOLC）と海運（大手3社）がマイナスとなっている。プラスのパフォーマンスでもTOPIXを下回っている業種が14業種あるため、約半数の業種は指数が史上最高値圏にある割に上昇はいまひとつとなっている。投資戦略では上昇トレンドにある銘柄の押し目買いがが有効であったといえよう。

〇オールドエコノミー復活では化学に期待

こうしたなか、パフォーマンスでは下から5番目の化学（総合化学）に注目したい。この2年はいわゆる「オールドエコノミー」といわれる銘柄が復活している。昨年からの重工系や電線、今年は銀行や建設、非鉄（三井金属）などが軒並み最高値を更新した。AI・半導体関連のように高成長が期待できるセクターではないものの、資本改革の進展や稼げる分野を伸ばしてきたことが評価されたといえよう。一方、総合化学は中国の景気不振のあおりを受けた石化市況低迷により、業績の回復が遅れている。各社は事業の合従連衡・再編を進めており、市況に左右されない経営体質への転換に取り組んでいる。自動車向け材料や半導体材料、ヘルスケアなどの成長領域に注力している三井化学（4183）などが注目できそうだ。

＜材料銘柄＞

• MUFG (8306): 社長に半沢銀行頭取の昇格で調整､銀行トップに大沢氏－読売
• ソフトバンクG (9984): スキルドAIへの出資巡りエヌビディアと協議－ロイター
• 地震関連: 青森県で震度6強、初の「北海道・三陸沖後発地震注意情報」－円下落
• ファナック (6954): 「中立プラス」格付け再開－岩井コスモ証券
• 味の素 (2802): 「オーバーウエート」に格上げ－ﾓﾙｶﾞﾝ･ｽﾀﾝﾚｰ
• パナソニックHD (6752): 野球部が休部、2026年のシーズン終了で－経営改革の一環
• スズキ (7269):子会社が買いたたきや金型無償保管、下請法違反で公取委勧告
• 塩野義製薬 (4507): 「買い」に新規格付け、目標株価は3250円－ＳＢＩ証券
  • 「市場平均並み」に格上げ－Bernstein
• キッコマン (2801): 「オーバーウエート」に格上げ－ﾓﾙｶﾞﾝ･ｽﾀﾝﾚｰ
• 島津製 (7701): R&Iが「AA−」に1段格上げ－見通し「安定的」
• 小野薬 (4528): 「中立」に新規格付け、目標株価は2100円－ＳＢＩ証券
• 東電HD(9501) 、中部電力(9502): JERA、印トレント･パワーとLNG販売契約を締結
• 三菱ケミG (4188):「中立」に格下げ－東海東京
• スクエニHD (9684): 3D、中計の根本的再検証を要望－経営課題を指摘
• AGC (5201)：化学強化用特殊ガラス事業から撤退へ
• 神戸物産 (3038): 通期 連 業績予想修正
• コスモス薬 (3349):「アウトパフォーム」に格上げ－SMBC日興
• 住友ゴム (5110):「買い」に格上げ、目標株価は2800円－みずほ証券
• グリコ (2206):チョコレート製品20品目を自主回収、本来の風味と異なる商品
• 日空ビル (9706):「売り」に格下げ、目標株価は3800円－ｺﾞｰﾙﾄﾞﾏﾝ･ｻｯｸｽ
• コニカミノ (4902): 「買い」に格上げ、目標株価は840円－岡三証券
• サワイGH (4887): 「買い」に格上げ、目標株価は2800円－シティ
• 東京都競馬 (9672): 「買い」に新規格付け、目標株価は6250円－ﾌｨﾘｯﾌﾟ証券
• ホギメディ (3593): 米カーライルが最有力候補、買収で－関係者
• マネフォワ (3994):「中立」に格下げ－東海東京
• 京阪神ビル (8818): ストラテジックCの株持ち分が9.3%に上昇－変更報告
• グローブライド (7990):「中立」に格下げ－東海東京

＜本日の予定＞

【国内】

・閣議

・ＱＵＩＣＫ短観（８：30）

・11月のマネーストック（日銀、８：50）

・６カ月物国庫短期証券の入札（財務省、10：20）

・５年物利付国債の入札（財務省、10：30）

・11月の工作機械受注額（速報値、日本工作機械工業会、15：00以降）

・植田日銀総裁が英フィナンシャル・タイムズ（ＦＴ）のイベントに登壇（18：00）

【海外】

・豪中銀が政策金利を発表

・９、10月の米雇用動態調査（ＪＯＬＴＳ、10日０：00）

（注）時間は日本時間

＜本日の決算発表予定＞