【サマリー】
●Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)
●US時間外
●日本株ADR
●本日の新聞見出し
●本日の相場
●材料銘柄 
●本日の予定
●本日の決算発表予定

＜Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)＞

米国市場動向：セクターでは、決算発表が世界中で注目されているNvidia(NVDA)が+4.9%上昇して情報技術セクターが上昇。サーバーのSuper Micro Computer (SMCI)は新たな監査法人起用とナスダック市場上場維持に向けた計画を提出したことが好感され、+31.2%急伸した。コミュニケーション・サービスは、Netflix(NFLX)が+2.9%続伸、Alphabet(GOOGL)+1.6%、Meta Platforms(META)+1.2%。公益や不動産も上昇した。一方で、前日上昇したエネルギーが反落。ヘルスケアは、バイオテクノロジーのIncyte(INCY)が炎症性疾患治療の新薬治験を一時停止すると発表して-8.3%、Moderna(MRNA)も-5.6%でセクターを押し下げた。素材や資本財・サービスはまちまちとなった。

＜US時間外＞

出来高低調

◇上昇銘柄◇

BRKR(生命科学・診断): CEOが500万ドル分の自社株を購入

FORM(半導体製造): UBSグローバルテクノロジーカンファレンスへの参加を表明（12月3，4日）

◇下落銘柄◇

POWL(電力設備): 4Q収益は2.75億ドルと、市場予想の2.84億ドルを下回った

LUNR(防衛): NASA、月着陸船の開発をブルーオリジンとスペースＸに委託へ, INTUITIVE MACHINES INCは選考漏れ

＜日本株ADR＞

損保大手3社で明暗

◇上昇銘柄◇

3382(7&i) 創業家側は今年度中に買収完了を軸に調整－NHK

8630(SOMPO HD) 連結純利益を2300億円から4000億円に上方修正、自社株買い1550億円も公表

◇下落銘柄◇

8725(MS&AD) 通期純利益を6300億円に上方修正も、市場予想の6399.9億円に届かず

8766(東京海上) 通期純利益を8800億円に上方修正も、市場予想の8924億に届かず

＜本日の新聞見出し＞

▼NIKKEI Prime▼

・半導体装置・材料、AI需要で好況　市場は25年も成長へ

・夏モノ、温暖化で2カ月長く　三陽商会「従来手法通じず」

・航続1割伸ばすEV部品、AIが提案　ニデック系が支援ソフト

▼日本証券新聞▼

・楽天証、Nasdaqと提携　米国株投資のサービス共同開発

・ゼンショー、大幅続伸　「すき家」2度目の値上げ

・三菱ケミカルG、中計発表で市場評価高まる　30年3月期にコア営業利益5700億円

▼日刊工業新聞▼

・川重、民間機エンジンMRO参入　26年度　兵庫2工場に体制整備

・宝HD、独社買収180億円　日本食材卸売り盤石に

・artienceが新人事制度　“挑戦”評価　賞与上乗せ　来年から3年試行

▼化学工業日報▼

・花王　バイオものづくり支援　発酵・精製の薬剤一貫で

・クラレ　PVOHフィルム　CFRP成形向けに提案　離型・ガスバリア性生かす

・SiCウエハー最前線㊤　コスト削減へ新製法　生産効率向上へ開発しのぎ　8㌅の大口径時代に

▼日経MJ▼

・島村楽器が崩す「3カ月の壁」　集団ライブ・配信　初心者に楽しさの連弾　企画は全て社員の「ソロ」

・コメ兵、Jフロント通じ顧客開拓　外商に同行し「出張買い取り」

・「超熟」リピーター離さぬ風味　食パン・テーブルパン　定番の強さ「異物混入」克服

＜本日の相場＞

本日の日本株相場は、上値の重い展開となりそうだ。昨晩の米国株相場はロシア・ウクライナの戦闘激化もさることながら、やはりエヌビディアの決算待ちの様相が強く、主要3指数は高安マチマチとなった。エヌビディアを巡っては先日、次世代GPU「ブラックウェル」のサーバーラック設計に問題が生じているとも報じられており、決算内容と併せて同問題に対する会社側からのコメントなども注目されよう。他方、昨日の後場にはソニーGによるKADOKAWAの買収観測が伝わった。昨今、M&Aなど攻めの資金活用を発表する企業が増えており、本日は引き続き、ソニーGの動向も注視したい。

〇決算発表を受けて「企業間格差」が広がる

国内では3月期決算企業の中間決算発表が一巡した。今回の決算内容は「総じて悪くはないが、相場の押し上げにはつながらない」という印象だ。自動車をはじめとする外需関連セクターが厳しく、内需関連セクターが健闘したという点も事前に想定されていた通りだろう。ただ、中身を精査すると「企業間格差」が一段と拡大している印象を受ける。例えば、外需関連セクター内では自動車が低調であった半面、電気機器や精密機器（医療機器）などは好調で明暗が大きく分かれた。さらに、自動車セクター内では米中での販売が低調な日産に対して、インドでの販売が好調なスズキは好決算を発表するなど、「格差」が鮮明となっている。今回の決算発表が相場全体に与える影響は限定的となろうが、個別では物色の矛先が一段と狭まる可能性がある点に注意を要したい。

〇連続最高益企業に注目

その様な中、来期に向けて「連続最高益」の更新が見込まれる企業に注目したい。今後、業績の先行きに対する見方がよりシビアになるとみられ、相対的に安心感の高い銘柄が選考されるとみられる。とりわけ、市場の関心が徐々に来期業績の動向へとシフトするなか、「連続最高益」の銘柄群は関心を集めやすいだろう。世界の景気減速や円高進行など、外部環境の逆風が強い中では、個社の本質的な稼ぐ力が試される。選別物色の矛先として注目したい。

＜材料銘柄＞

• 東京海上Ｈ (8766): 今期純利益を8800億円に上方修正－市場予想8924億円
• ＭＳ＆ＡＤ (8725): 今期純利益6300億円に上方修正－追加の自社株買いも
• ＳＯＭＰＯ (8630): 今期純利益4000億円に上方修正－自社株買い1550億円
• 三井物 (8031): ザンビア銅鉱山の権益獲得に最高額で入札－関係者
• セブン＆アイ (3382): 創業家側は今年度中の買収完了を軸に調整－ＮＨＫ
• 東ガス (9531):エリオットが株を５％超保有、不動産縮小求める－関係者
• 住友商 (8053): 東京メトロと住商の英合弁、ロンドンのエリザベス線を運行へ
• 日鉄 (5401): 森副社長、ペンシルベニア州のシャピロ知事と面会へ－関係者
• ロート薬 (4527): 「アンダーパフォーム」に格下げ－ジェフリーズ
• 小林薬 (4967): 「ホールド」に格上げ、目標株価は4900円－ジェフリーズ
• ＵＢＥ (4208): 「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価は2950円－大和証券
• レゾナクＨ (4004):「アウトパフォーム」に格上げ－岩井コスモ証券
• 文化シヤタ (5930): ＮＡＶなどの株持ち分が16.3％に上昇－変更報告
• あいＨＬＤ (3076): ダルトン・インベストメンツの株持ち分が6％に低下
• トーセイ (8923): ダルトン・インベストメンツの株持ち分が3.7％に低下

＜本日の予定＞

【国内】

・10月の貿易統計（財務省、８：50）

・10月の首都圏マンション販売（不動産経済研究所、13：00）

・10月の主要コンビニエンスストア売上高（日本フランチャイズチェーン協会、14：00）

・実質輸出入の動向（日銀、14：00頃）

・10月の訪日外国人客数（日本政府観光局、16：15）

【海外】

・11月の中国最優遇貸出金利（ＬＰＲ、10：00）

・インドネシア中銀が政策金利を発表

・インド市場が休場

・10月の英消費者物価指数（ＣＰＩ、16：00）

・米エネルギー省の石油在庫統計（週間、21日０：30）

・クック米連邦準備理事会（ＦＲＢ）理事が講演（21日１：00）

・ボウマンＦＲＢ理事が講演（21日２：15）

・８～10月期決算＝エヌビディア

（注）時間は日本時間

＜本日の決算発表予定＞