株式市場オーバーナイト概況(2024年10月10日)

【サマリー】
●Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)
●US時間外
●日本株ADR
●本日の新聞見出し
●本日の相場
●材料銘柄 
●本日の予定
●本日の決算発表予定

＜Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)＞

米国市場動向：セクターではヘルスケアが上昇。製薬のPfizer(PFE)が+3.5%の他、Davita(DVA)+3.2%、Intuitive Surgical(ISRG)+2.0%と医療機器の上昇が目立った。情報技術はソフトウェアが堅調で、Palantir Technologies(PLTR)+4.1%、設計ソフトのCadence Design Systems(CDNS)+3.5%。Apple(AAPL)も+1.7%だが一方でNvidia(NVDA)やAdvanced Micro Devices(AMD)は下落した。資本財・サービスや素材も上昇。一方で公益が下落。コミュニケーション・サービスは、Meta Platforms(META)-0.4%、司法省が分割措置を検討していると報じられたAlphabet(GOOGL)-1.5%でセクターの重しとなった。

＜US時間外＞

時間外での出来高は更に減少

◇上昇銘柄◇

BMEA(バイオテクノロジー): EF Huttonが新規に「買い」でカバレッジ開始、目標株価 $128

BDTX(バイオテクノロジー): 一昨日に人員削減を発表

◇下落銘柄◇

TXG(生命科学・診断): 3Q決算発表後に失望売り、予備収益1.51億ドル（予想1.62億ドル）

LVRO(): ブラジルの農業不振で現金枯渇との報道

＜日本株ADR＞

総じて堅調

◇上昇銘柄◇

8795(T&D HD) 東証プライムから除外、10月末

8411(みずほ) モーニングスターが「Hold」に格下げ

◇下落銘柄◇

8267(イオン) 2Q営業利益が市場予想を下回る986億円（-16.2％）

6460(セガサミーHD) モーニングスターが「売り」に格下げ

＜本日の新聞見出し＞

▼NIKKEI Prime▼

・再生プラ、アプリでマッチング　三菱総研「中立性が強み」

・キオクシア、30年代に新型メモリー　NAND一辺倒を打破

・ラピダス、後工程の開発急ぐ　前工程より遅れて量産か

▼日本証券新聞▼

・ベルテクス、防災関連の国策銘柄　株式意識の高さも

・ENEOS反発　子会社JX金属が上場申請　還元強化期待が高まる

・カオナビ急反発　経産省への導入を好感

▼日刊工業新聞▼

・MM総研調べ　折り畳みスマホ出荷8倍　28年度国内　40代以上中心に普及

・イーディーピー、年度内1インチ　ダイヤウエハー大型化

・アルプスアルパイン　SDV商機、車載ソフト高度化投資70億円

▼化学工業日報▼

・三菱ケミG　イオン交換樹脂　福岡で半導体向け増強　超純水用、26年春稼働

・日本高純度化学　ニッケルフリーメッキ薬品　台湾で先端後工程へ展開　半導体微細化 追い風

・CFRP成形品　東レ、タイで受注拡大　モビ、医療関連に的　AIでボトルネック解消

＜本日の相場＞

本日の日本株相場は上値追いの展開を想定する。9日の米国株市場では主要3指数が上昇した。原油高の一服やソフトランディングへの期待も支えとなり、NYダウが史上最高値を更新、ナスダックが続伸する展開だった。ドル円は149円台前半まで円安が進んでおり、外需関連や半導体関連株を軸に日本株相場は買い優勢で始まるとみられる。目先の焦点は9月27日に付けた終値（39,829円）を突破できるかどうかとなりそうだ。同日は、自民党総裁選で「アベノミクス」の継承を掲げる高市氏の勝利を見込んだ「高市トレード」で急上昇した局面。為替、米国株、中東情勢はもちろん、2月期決算企業の業績や25年の賃上げ状況などの動向も注目されよう。

〇実質賃金のプラス圏定着を見据えて

8月の実質賃金指数はマイナス圏に転落したが、夏の賞与増の影響が剥落したことが大きく、賞与等を除いた「きまって支給する給与」は実質ベースで同▲0.5％とマイナス幅の縮小傾向が続いている。実質賃金がプラス圏で定着するタイミングは近づいているだろう。賃金上昇のインパクトでは中間所得者層への影響が相対的に大きいとみており、安過ぎず高過ぎない「ちょうどいい」商品を手掛ける企業などに恩恵があろう。良品計画（7453）やコーセー（4922）などに期待したい。

〇中国関連株の見直しに備える

その他の物色では中国関連株に目を向けたい。中国政府による景気下支え策の公表を受けて、香港ハンセン指数、上海総合指数はここまで急騰している。足元は政策の具体案などを巡って株価指数は乱高下気味だが、昨日は中国政府が12日に財政政策に関する記者会見を開く見通しだと報道された。期待先行の相場ではあるが、市場の注目度が高い状態は続くとみている。中国株の上昇で警戒されるのは「資金シフト」だが、足元でそうした動きはみられていないようだ。また、日本の中国売上高比率の高い銘柄全体では、見直しの動きが始まった段階とみられる。東京エレクトロン（8035）、TDK（6762）、TOTO（5332）などに目を向けたい。

＜材料銘柄＞

• ７＆ｉＨＤ (3382): 24年３－８月期営業利益は前年同期比２割強減－日経
  • ロフトやデニーズ株も一部売却検討－東洋経済
• トヨタ (7203): 政府、トヨタ子会社の生成ＡＩ開発を支援へ－テレ東
• ホンダ (7267): 米で「ＣＲ－Ｖ」や「シビック」など約170万台をリコール
• イオン (8267): ２Ｑ営業利益、市場予想下回る
• リコー (7752): エフィッシモの株持ち分が19.5％に上昇－変更報告
• 豊田通商 (8015): 「中立」に新規格付け、目標株価は2950円－ＳＢＩ証券
• 双日 (2768): 「中立」に新規格付け、目標株価は3630円－ＳＢＩ証券
• ＡＢＣマト (2670): 通期営業利益予想上方修正、市場予想上回る
• サイゼリヤ (7581): 通期営業利益予想、市場予想下回る
• コメダＨＤ (3543):連 ２Ｑ 税前 +2.4% 43.90億円(IFRS)
• 吉野家ＨＤ (9861): 連 2Q 営利 -6.8% 37.13億円
• 東映アニメ (4816):「買い」に新規格付け、目標株価は4030円－ジェフリーズ
• アース製薬(4985): 「中立」に格上げ、目標株価は5300円－大和証券
• ラウンドワン (4680): 「ホールド」に格下げ、目標株価は1150円－CLSA
• エクセディ (7278): シティインデックスイレブンスなどの株持ち分が上昇
• ベル２４Ｈ (6183): 連 ２Ｑ 税前 -27.4% 46.65億円(IFRS)
• イオンファ (4343): 連 ２Ｑ 営利 +41.8% 28.70億円
• イオン北海道 (7512): 単 ２Ｑ 営利 -16.3% 30.80億円
• イオン九州 (2653): 連 ２Ｑ 営利 -48.2% 28.19億円
• マクス東海 (8198): 連 ２Ｑ 営利 +8.6% 62.77億円
• ミニスト (9946): 連 ２Ｑ 営利 赤転 -7.99億円
• リソー教育 (4714): 連 ２Ｑ 営利 +39.9% 14.58億円

＜本日の予定＞

【国内】

・対外・対内証券売買契約（週間、財務省、８：50）

・９月の企業物価指数（日銀、８：50）

・９月の貸出・預金動向（日銀、８：50）

・５年物国債の入札（財務省、10：30）

・８月の特定サービス産業動態統計（経産省、13：30）

・生活意識に関するアンケート調査（日銀、13：30）

・９月のオフィス空室率（三鬼商事）

・８月期決算＝ＳＨＩＦＴ、ファストリ

・３～８月期決算＝セブン＆アイ、ベイカレント

【海外】

・台湾市場が休場

・米新規失業保険申請件数（週間、21：30）

・９月の米消費者物価指数（ＣＰＩ、21：30）

・クックＦＲＢ理事が講演（22：15）

・ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁が米大学主催の討議に参加（11日０：00）

・９月の米財政収支（11日３：00）

（注）時間は日本時間

＜本日の決算発表予定＞