株式市場オーバーナイト概況(2024年10月7日)

【サマリー】
●Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)
●US時間外
●本日の新聞見出し
●今週の相場
●材料銘柄 
●今週の予定
●本日の決算発表予定

＜Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)＞

米国市場動向：セクターでは、堅調な労働市場を示すデータを好感して金融が上昇。一般消費財・サービスは、前日売られたTesla(TSLA)が+3.9%反発、Amazon.com(AMZN)+2.5%、クルーズ客船も反発した。コミュニケーション・サービスはMeta Platforms(META)+2.3%、Walt Disney(DIS)+1.6%。エネルギーは原油価格の続伸につれ高し6日続伸。情報技術は引き続き半導体関連が堅調、Nvidia(NVDA)+1.7%、来週AIテーマのイベントを開催するAdvanced Micro Devices(AMD)+4.9%。一方で不動産と公益はマイナス引けとなった。

＜US時間外＞

出来高減少、落ち着いた動き

◇上昇銘柄◇

AVNW(電子部品): 4Q調整後EPS72c, 予想の69cを上回った

◇下落銘柄◇

ASO(スポーツ用品): Evercoreがスポーツ＆アウトドアセクターを引き下げ

＜本日の新聞見出し＞

▼NIKKEI Prime▼

・4~9月期の輸入EV販売4%増　BYD6割増、新型車投入で

・SAF向け廃食油、カクヤスが家庭から回収　酒の宅配網活用

・ソニーG、自動運転車向け半導体　異なる画像を同時処理

▼日本証券新聞▼

・三機工業　ビル空調など大型案件伸び1Q好発進　東海東京は新規「Outperform」

・25年春は花粉大量飛散　西日本は過去10年で最多の“当たり年”

・内需系ディフェンシブ　JR九州　上場来高値　値上げ効果、インバウンド好調

▼日刊工業新聞▼

・厚労省　金額シェアで65％超目標　後発薬で新工程表

・富士経済予測　プロテイン今年2.8％増

・芝浦機械、シェア30％に　インド用電動射出機開発

▼化学工業日報▼

・住友ベークライト　パワー半導体材料 トータル提案で成長　封止材シェア50％超へ

・ランクセスのウレタン事業買収　UBE、C₁川下進出　米国に牙城築く

・大陽日酸　たんぱく質合成キット　バイオものづくり領域開拓　新興企業に提案　グローバル展開も

▼日経MJ▼

・顔出しNG、無二のステージ　XR進化、アバターで影で武道館も沸かす　「容姿より音楽性」浸透

・LINEギフト、配送商品進化　郵便受けサイズの焼き菓子など独自企画　取扱高、電子チケットと計1,000億円へ

・JR松山駅、71年ぶり大改装　高架化、東西の人流生む　西側住宅地の地価、上昇率最大

＜今週の相場＞

今週の日本株は堅調な展開を想定する。先週末の米9月雇用統計は事前予想を大きく上回る内容で、米景気の底堅さが確認された。市場の大幅利下げ期待は後退したものの、ソフトランディングの可能性を高める良好な経済指標を素直に好感し、米主要3指数は揃って反発している。また、148円台までドル高円安が進み、夜間の日経先物は大証終値比1,000円高となっており、週明けはギャップアップスタートで39,000円台を回復してこよう。一方、中東での地政学リスクが高まっているほか、以前に比べて市場の注目度は低下したとはいえ、米CPI（10日）など経済指標の発表も控えている。株式市場のボラはまだ高めであり、売り仕掛けの材料とされる可能性もあろう。引き続き為替動向睨みの展開となりそうだ。

〇ボリュームゾーンを突破し、高市トレードの高値が視野に

日経平均は8月の急落以降で、39,000円台回復はザラバも含めて3回しかなく、今年最多のボリュームゾーンである38,000円台ではもみ合うパターンが多かった。本日はドル高円安を追い風に一気に上放れるとみられ、39,000円台を定着させることができるかがポイントとなろう。上値は9月27日に「高市トレード」でつけた戻り高値39,829円となりそうだ。

〇今週は小売の決算、週末はローツェに注目

9月下旬の相場波乱の要因となった国内政治動向については、石破首相の市場に配慮した発言がみられており、過度な不安は徐々に後退している。月内に解散総選挙を控えて新政権の政策への関心は一旦低下すると思われ、今週からスタートする小売関連の決算発表など個別に注目が集まりそうだ。また、週末にはローツェ（6323）の決算が予定されている。1Qは良好な決算を発表したものの、材料出尽くし感や発表翌日からの世界的な半導体株の調整に巻き込まれ、株価は低迷が続いている。市場の反応は来週となってしまうが、週末にかけては期待感から半導体関連に物色が向かう可能性もありそうだ。尚、先週末引け後に発表された安川電（6506）の2Q決算では、通期見通しが下方修正（最終利益は上方修正）された。中国と半導体向けの回復の鈍さを反映した格好だが、元々弱めの市場予想に沿った内容であり、株価も既に低迷している。同社を含め、関連セクターへの影響は限定的となろう。

＜材料銘柄＞

• 任天堂 (7974): サウジ政府系ファンドが買い増しを検討－共同
• 安川電 (6506): ２Ｑ中国売上収益268億円－前年同期323億円
  • 125億円を上限に自己株取得へ－約５年半ぶり
• ホンダ (7267): 新たな「原付き」販売へ、免許区分見直しに対応－日経
• ディスコ (6146): ２Ｑ個別売上高833億円－前年同期602億円
• ＪＲ東海 (9022): 「アウトパフォーム」に格上げ－水戸証券
• パナソニック (6752): パナソニックコネクト、佐賀工場を25年９月に閉鎖－ファックス等生産
• ＬＩＮＥヤフー (4689): ソフトバンクなどの株持ち分が58.5％に低下－変更報告
• 三菱ＨＣＣ (8593): 海上コンテナに2000億円投資、中東情勢の緊張化で－日経
• アスクル (2678): 「売り」に格下げ、目標株価は1800円－シティ
• マクドＨＤ（2702）:9月既存店売上高 + 2.8%
• サンマルＨ（3395）：牛カツ定食「京都勝牛」展開のＧＨＤを112億円で取得
• ヤマトＨＤ（9064）:９月小口貨物（ネコポス除く）取扱実績+5.1％
• ＷＮＩウェ (4825): 連 1Q 営利 +9.6% 4.55億円
  • １株を２株に分割、効力発生は12月１日
• フジテック (6406): ファラロンが株6.6％保有－大量報告
• ニッパツ (5991): シルチェスターの株持ち分が6.1％に低下－変更報告
• サカタのタネ (1377): １Ｑ営業利益、市場予想上回る
• サンエー (2659): 連 2Q 営利 +8.6% 91.70億円
• アークランズ (9842): 連 2Q 営利 +14.7% 101.78億円
• ハイデイ日 (7611): 単 2Q 営利 +15.7% 27.80億円
• 住石ＨＬＤ (1514): 中間及び通期 連 業績予想修正
• 薬王堂ＨＤ (7679): 連 2Q 営利 -2.7% 31.80億円

＜今週の予定＞

◇７日（月）

・ＱＵＩＣＫ月次調査＜株式＞（11：00）

・日銀支店長会議

・10月の日銀地域経済報告（さくらリポート）

・消費活動指数（日銀、14：00ごろ）

・８月の景気動向指数速報値（内閣府、14：00）

・中国（上海、深セン）市場が休場

・８月のユーロ圏小売売上高

・ボウマン米連邦準備理事会（ＦＲＢ）理事が銀行業界団体主催の討議に参加（８日２：00）

・８月の米消費者信用残高（８日４：00）

◇８日（火）

・閣議

・８月の毎月勤労統計（厚労省、８：30）

・８月の家計調査（総務省、８：30）

・９月上中旬の貿易統計（財務省、８：50）

・８月の国際収支（財務省、８：50）

・９月の対外・対内証券売買契約(財務省、８：50）

・30年物利付国債の入札（財務省、10：30）

・９月の景気ウオッチャー調査（内閣府、14：00）

・３～８月期決算＝Ｊフロント

・名証ネクスト上場＝ケイ・ウノ

・豪中銀理事会の議事要旨（９月開催分、９：30）

・クグラーFRB理事が講演（16：00）

・８月の米貿易収支（21：30）

・ジェファーソンFRB副議長が講演（９日８：30）

・米３年物国債入札

◇９日（水）

・臨時国会会期末

・衆院解散

・ＱＵＩＣＫ短観（８：30）

・６カ月物国庫短期証券の入札（財務省、10：20）

・９月の工作機械受注額（速報値、日本工作機械工業会、15：00）

・10月のＥＳＰフォーキャスト調査（日本経済研究センター、15：00）

・３～８月期決算＝イオン

・韓国市場が休場

・ニュージーランド中銀が政策金利を発表（10：00）

・インド準備銀行が政策金利を発表

・８月の米卸売在庫・売上高（23：00）

・ジェファーソンFRB副議長が講演（10日１：30）

・米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）議事要旨（９月17～18日分、10日３：00）

・米10年物国債入札

◇10日（木）

・対外・対内証券売買契約（週間、財務省、８：50）

・９月の企業物価指数（日銀、８：50）

・９月の貸出・預金動向（日銀、８：50）

・５年物国債の入札（財務省、10：30）

・９月のオフィス空室率（三鬼商事、11：00）

・生活意識に関するアンケート調査（日銀、13：30）

・８月の特定サービス産業動態統計（経産省、13：30）

・３～８月期決算＝セブン＆アイ、ベイカレント

・８月期決算＝ＳＨＩＦＴ、ファストリ

・台湾市場が休場

・９月の米消費者物価指数（ＣＰＩ）（21：30）

・週間の米新規失業保険申請件数（21：30）

・クックFRB理事が講演（22：15）

・ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が米大学主催の討議に参加（11日0：00）

・９月の米財政収支（11日３：00）

・米30年物国債入札

◇11日（金）

・閣議

・９月のマネーストック（日銀、８：50）

・３カ月物国庫短期証券の入札（財務省、10：20）

・９月の投信概況（投資信託協会、15：00）

・株価指数オプション10月物の特別清算指数（ＳＱ）算出

・３～８月期決算＝ローツェ

・６～８月期決算＝コスモス薬品、ＱＰＳ研究所

・８月期決算＝良品計画

・東証グロース上場＝オルツ

・香港市場が休場

・韓国中銀が政策金利を発表

・９月の米卸売物価指数（ＰＰＩ、21：30）

・10月の米消費者態度指数（ミシガン大学調べ、速報値、23：00）

・ボウマン米連邦準備理事会（ＦＲＢ）理事が講演（12日２：10）

・７～９月期決算＝ＪＰモルガン・チェース

（注）時間は日本時間

＜本日の決算発表予定＞