株式市場オーバーナイト概況(2024年10月4日)

【サマリー】
●Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)
●US時間外
●日本株ADR
●本日の新聞見出し
●本日の相場
●材料銘柄 
●本日の予定
●本日の決算発表予定

＜Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)＞

米国市場動向：セクターでは、一般消費財・サービスが下落。Tesla(TSLA)はロボタクシー発表イベントを目前にCIOが退社した事や、サイバートラックのリコールなどの悪材料が重なり、-3.4%。クルーズ客船やレストラン銘柄も下げが目立った。素材やヘルスケアも下落。一方で、エネルギーが5日続伸。構成22銘柄すべてがプラス引けとなった。情報技術は、Nvidia(NVDA)が+3.4%。テレビインタビューでCEOがBlackwellの需要は常軌を逸しており、生産はフル稼働である、と述べたことが好感された。Micron Technology (MU)+2.0%、Advanced Micro Devices(AMD)+1.9%で半導体がセクターの上昇を支えた。

＜US時間外＞

出来高減少

◇上昇銘柄◇

SND(油田サービス): 1,000万ドル分の自社株買いと特別配当10セントを発表

MMLP(石油・ガスパイプライン): プレミアム価格でマーティン・リソース・マネジメントに売却すると発表

◇下落銘柄◇

BNZI(広告): ナスダックの審理委員会から上場継続要件の遵守を再度延長、2025年1月末までに一定の条件を満たすことが条件

INV(投資会社): 上場初日の時間外では若干の売り

＜日本株ADR＞

米国新車販売12％減、新車価格高騰や長引く高金利に伴う消費の息切れ感。

自動車各社は若干の下落

◇上昇銘柄◇

6113(アマダ) ブラックロックの持ち分が5.14％→6.34％に増加

8354(ふくおかFG) SMBC日興が目標株価を4,500円に下げ(前回：4,800円)

◇下落銘柄◇

7731(ニコン) US市場でGoPro株が3％安、52週高値から66％の下方乖離

＜本日の新聞見出し＞

▼NIKKEI Prime▼

・テスラより大容量　パナHD、EV電池「4680」ついに量産

・ENEOS、合成燃料を実証生産　コスト低減の手法探る

・「対Google検索で日本法人設立へ」Perplexity事業トップ

▼日本証券新聞▼

・円安進行で日経平均1000円高　追加利上げ否定　緩和基調維持を明言

・日立建機　鉱山機械が成長牽引　ダンプと米州に注力

・ABEJA、大幅反発　日本語版医療LLM開発へ

▼日刊工業新聞▼

・東京センチュリー、航空機に1兆円　旅客需要拡大　リース用120機調達

・キッコーマン豆乳身近に　JR東系、新宿駅に自販機

・オカムラ、新物流システム　パレット出入庫自動化

▼化学工業日報▼

・東レ　PPSでフッ素樹脂代替　半導体製造分野など的

・AGC　半導体関連材料が好調　EUVマスクブランクスなど　能力増強を継続　中計修正の要に

・ロジン系プラ添加剤　荒川化学、来年採用狙う　天然由来で環境負荷低減

▼日経MJ▼

・着せ替え手帳6割増　高橋書店25年版、色の選択10倍も　日付なし・自由書き込み型、ECで

・ゲーム「黒神話：悟空」話題　西遊記の後日譚、旅心も刺激

・JINS、アプリで顧客に近く　アンケート反応、接客・開発に反映

＜本日の相場＞

本日の日本株相場は、方向感の乏しい展開となりそうだ。昨晩の米主要3指数は揃って小幅に下落した半面、為替市場は1ドル=146円台後半で円安含みの推移となっており下値を支える要因となろう。他方、今晩は米9月雇用統計を控えるなか、積極的にリスクを取る動きも限定的となりそうだ。

〇政治、企業業績に対する不透明感の払拭が必要

米国株は足元で史上最高値圏で推移する一方、日本株は相対的に劣後する展開が続いている。背景には、政治と企業業績に対する懸念があるとみている。政治面については、石破新政権の方針がおぼろげながら見えてきたが、支持率は歴代政権の発足時と比較すると高くはない。総選挙においては、与党が議席数を大きく減らす可能性も高いだろう。総選挙の動向が見えてくるまでは海外投資家からの本格的な資金流入は見込みづらく、従来の様な選挙前の株高傾向は期待薄とみる。また、業績面については、アナリストの業績予想の変化を示すコンセンサスDIが直近で伸び悩んでいる。セクター別では電気機器や機械などの外需関連のほか、小売りなど内需関連の一角も低調となっている。この点は先日発表された9月の日銀短観でも確認されており、当面は企業業績の先行きに対する懸念が相場全体の重しとなりそうだ。他方、先日発表された日銀短観（9月調査）における企業の想定レートは2024年度が1ドル=145.15円、下期は1ドル=144.31円であり、ほぼ実勢水準であった。足元における米国景気の底堅さ、中国の景気回復期待を考慮すれば、外需関連を中心に業績面への過度な懸念は不要だろう。今月末の総選挙、3月期決算企業の中間決算発表を通過すれば徐々にアク抜け感が強まっていくとみており、目先は年末高に向けた「助走期間」と捉えたい。

〇安川電機の決算発表に注目

本日は安川電機が中間決算を発表する。25/2期の営業利益は会社計画が700億円であるのに対して、市場予想は650億円程度となっている。ただ、直近の株価は上値が重く、下方修正懸念を一定程度織り込んでいるとみられる。決算内容次第ではアク抜けにつながり、機械など設備投資関連株に見直しの動きが広がる展開も想定しておきたい。

＜材料銘柄＞

• ７＆ｉＨＤ (3382): セブン銀株の一部売却で非連結化を検討－関係者
• 日本製鉄 (5401): 日鉄買収成立ならＵＳスチールＣＥＯに巨額報奨金、米議員が説明要求
• 大和ハウス (1925): 米不動産開発業者に５億ドル出資で協議－関係者
• ファストリ (9983): 柳井氏、ＵＣＬＡに3100万ドル寄付－日本人文科学を支援
• ソフトバンクＧ (9984): 孫氏、オープンＡＩの新モデル絶賛も出資については言及せず
• ホットランド (3196): 大谷選手の効果は「50－50」か、広告起用企業の株価は明暗分かれる
• ニデック (6594): 米子会社と印アショク・レイランドが供給パートナーシップ
• 住友林業 (1911): 「イコール・ウエート」に格下げ－モルガンＳ
• 小糸製 (7276): 「買い」に格上げ、目標株価は2400円－みずほ証券
• キユーピー (2809): ３Ｑ営業利益、市場予想上回る
• 薬のアオキ (3549): １Ｑ営業利益、市場予想とほぼ同じ
  • 200億円上限に自己株取得へ
  • ９月既存店売上高+6.3％
• ＵＢＥ (4208): 独ランクセスのウレタンシステムズ事業取得－約736億円

Ø  宇部スチールの経営権譲渡、丸紅の全額出資会社に

• すかいＨＤ (3197):９月既存店売上高+11％
• オンワドＨ (8016): 通期売上高予想を上方修正
• 不二越 (6474): ３Ｑ営業利益、市場予想上回る
• ワールド (3612): 連 2Q 税前 +34.7% 73.47億円(IFRS)
  • ９月既存店売上高+3.1％

＜本日の予定＞

【国内】

・証券投資の日

・閣議

・３カ月物国庫短期証券の入札（財務省、10：20）

・９月の輸入車販売（日本自動車輸入組合、10：30）

・９月の車名別新車・軽自動車販売（自販連、全軽自協　11：00）

・３～８月期決算＝安川電

【海外】

・中国（上海、深セン）市場が休場

・９月の米雇用統計（21：30）

・ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁が挨拶（22：00）

（注）時間は日本時間

＜本日の決算発表予定＞