株式市場オーバーナイト概況(2024年10月17日)

【サマリー】
●Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)
●US時間外
●日本株ADR
●本日の新聞見出し
●本日の相場
●材料銘柄 
●本日の予定
●本日の決算発表予定

＜Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)＞

米国市場動向：セクターでは、公益が朝から上昇。Amazon.com(AMZN)が原子力発電関連契約を結んだDominion Energy （D)が+5.1%、Microsoft(MSFT)が同様の契約したConstellation Energy(CEG)+5.1%、同セクターは構成31銘柄すべてがプラス引けとなった。金融は予想を上回る決算を発表した大手金融のMorgan Stanley(MS)が+6.5%。消費者金融のSynchrony Financial(SYF)も好決算とガイダンスを引き上げを発表し、+6.1%。情報技術はまちまち、前日大幅安となった半導体関連はNvidia(NVDA)が+3.1%、新製品出荷開始を発表したMicron Technology(MU)が+4.7%となった一方で、半導体製造装置メーカーは大幅続落となった。コミュニケーション・サービスは、Meta Platforms(META)が-1.6%でセクターは小幅安。

＜US時間外＞

◇上昇銘柄◇

CLMT(特殊化学品): モンタナ州の再生可能エネルギー事業において、エネルギー省から条件付きで14.4億ドルを融資

BANR(銀行): 3Q調整後EPSが1.30ドルと、コンセンサスの1.16ドルを上回った

◇下落銘柄◇

LCID(自動車): 2.62億株規模のPO発表（主幹事：BofA)

PAL(トラック輸送): 3Q収益予想は9,000～9,200万ドル、コンセンサス1.08億ドル

＜日本株ADR＞

一部、自動車や薬品が軟調

◇上昇銘柄◇

7012(川崎重) シンガポールのMRT車両を26年末までに一部を最新車両に入替と公表

8002(丸紅) マッコーリーが「アウトパフォーム」に格上げ

◇下落銘柄◇

9005(東急) 田園都市線5駅リニューアル、第1弾の駒澤大学駅が10月18日から開業

5020(ENEOS) JX金属が来年上場へ

＜本日の新聞見出し＞

▼NIKKEI Prime▼

・AMD、王者NVIDIAと大一番へ　AI半導体の対抗製品投入

・7~9月の米EV販売11%増、GM・ホンダ好調　欧州勢は苦戦

・ヤマダホームズ・LIXIL、住宅の生涯CO2削減で連携

▼日本証券新聞▼

・SPE関連が急反落　ASML決算で波乱　レザテク14％安　アドテストは最高値

・オリックス　「大阪」も「海外」も成長の源泉に　大阪IR準備工事開始で見直しの日

・IDOM　2Q大幅増益＆配当増額　中古車価格の高止まり続く

▼日刊工業新聞▼

・NTT東西、AI導入拡大　応対,設備人員大幅減

・太平洋工業　車部品の生産増強　米工場にプレス新棟

・車載電池正極材　住友鉱山、月産7000トン　愛媛で試作ライン稼働

▼化学工業日報▼

・三井化学　車部品開発・製造を支援　アークなどとコンソ

・日ペマリン　環境対応製品で世界開拓　防汚剤フリー　船底塗料販売10倍に

・カ性、アジア市況が反発　定修期控え締まり基調

＜本日の相場＞

本日の日本株相場は買戻しが優勢となろう。昨晩の米国株市場において、半導体関連株が落ち着きを取り戻したことが投資家心理の支えとなりそうだ。また、国内で小売企業の決算発表が一巡する中、日経平均の予想EPSが切り上がっている点も素直に評価できよう。一方、日経平均ボラティリティー・インデックスは30近辺での推移が続いており、落ち着きを取り戻すまでは、資金流入が限られよう。また、外部不透明感が後退することで、国内では日銀による追加利上げが意識されつつある。10月末の日銀金融政策決定会合に向けて要人発言に一喜一憂する場面も想定されそうだ。買戻し一巡後は伸び悩む展開を想定する。

〇同じセクター内で選別物色が進もう

本日は15時頃にTSMCが、16時頃にディスコ（6146）が決算発表予定。先日のASMLの「不意打ち」決算が投資家心理の重しとなる中で、改めて生成AI関連製品の需要の強さが確認できるかに注目したい。また、足元ではテスターを手掛けるアドテスト（6857）や再生可能ウエハを展開するRSTECH（3445）など、半導体関連セクターの中でもAI半導体の業績寄与度が大きい銘柄を選好する動きが強まっている。決算発表シーズンに突入する中、業績成長性に対する投資家の関心は一段と高まろう。セクター内でも強い動きが続く銘柄に追随したい。

〇インバウンド＆賃上げ、2つの追い風が吹く消費関連企業

昨日発表された9月の訪日外客数は前年同月比31.5％増の287.2万人となり、8ヵ月連続で同月過去最高を記録した。同時に発表された1-9月累計の訪日外国人消費も、5.86兆円と2023年の年間累計額（5.3兆円）を超えた。また、昨日は連合が2025年の春闘で全体で「5%以上の賃上げを要求」と前年の高水準を維持する方針を固めたと伝わった。中小企業は6％以上と約11年ぶりに大手企業よりも高い目標を掲げる見込みで、実現すれば消費の底上げに繋がると考えられる。消費関連企業にはインバウンドと賃上げという2つの追い風が吹いており、なかでも直近の業績が好調なファーストリテイ（9983）やパルGHD（2726）、アシックス（7936）に改めて注目したい。

＜材料銘柄＞

• トヨタ (7203): ＡＩロボの開発加速へ、トヨタ子会社とボストン・ダイナミクスが提携
• ソフトバンクＧ (9984): アリババ持ち株比率、10.93％に低下－香港取引所
• オービック (4684): ４－９月期営業益は前年同期比８％増の380億円強－日経
• 中部電 (9502): 「アウトパフォーム」に格上げ－大和証券
• 九州電 (9508): 「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価は2000円－大和証券
• 東北電 (9506): 「中立」に格上げ、目標株価は1420円－大和証券
• 中国電 (9504): 「中立」に格上げ、目標株価は1050円－大和証券
• 北陸電 (9505): 「中立」に格上げ、目標株価は1030円－大和証券
• 関西電（9503）：赤穂発電所１、２号機を廃止－25年７月31日に
• 東ソー (4042): シルチェスターの株持ち分が6.2％に上昇－変更報告
• ガンホー (3765): ストラテジックＣが株5.5％保有－大量報告
• ゴールドク (8871): ストラテジックＣの株持ち分が12％に上昇－変更報告
• ７＆ｉＨＤ (3382): クシュタールの再提案に７＆ｉは応答すべきと書簡－米アーチザン
• あすか製薬 (4886): ＮＡＶなどの株持ち分が11.8％に上昇－変更報告
• ローツェ (6323): 「中立」に格下げ－立花証券
• セブン銀 (8410): ７＆ｉの持ち分低下で信用力に下方圧力－Ｓ＆Ｐ
• エクセディ (7278): シティインデックスイレブンスなどの株持ち分が上昇
• 愛知鋼 (5482): シティインデックスイレブンスなどの株持ち分が6.2％に上昇

＜本日の予定＞

【国内】

・９月の貿易統計（財務省、８：50）

・１年物国庫短期証券の入札（財務省、10：20）

・８月の第３次産業活動指数（経産省、13：30）

・実質輸出入の動向（日銀、14：00頃）

・福留全銀協会長会見（16：30）

・４～９月期決算＝ディスコ

【海外】

・７～９月期決算＝台湾積体電路製造（ＴＳＭＣ）

・９月のユーロ圏消費者物価指数（ＨＩＣＰ、改定値）

・欧州中央銀行（ＥＣＢ）理事会の結果発表（21：15）

・ラガルドＥＣＢ総裁が記者会見（21：45）

・トルコ中銀が政策金利を発表

・米新規失業保険申請件数（週間、21：30）

・10月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数（21：30）

・９月の米小売売上高（21：30）

・９月の米鉱工業生産・設備稼働率（22：15）

・10月の米全米建設業協会（ＮＡＨＢ）住宅市場指数（23：00）

・８月の米企業在庫（23：00）

・米エネルギー省の石油在庫統計（週間、０：00）

・８月の対米証券投資（18日５：00）

・７～９月期決算＝ネットフリックス

（注）時間は日本時間

＜本日の決算発表予定＞