株式市場オーバーナイト概況(2024年10月16日)

【サマリー】
●Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)
●US時間外
●日本株ADR
●本日の新聞見出し
●本日の相場
●材料銘柄 
●本日の予定
●本日の決算発表予定

＜Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)＞

米国市場動向：セクターでは、原油価格の下落に連れ安してエネルギーが朝から続落。情報技術は半導体関連が軒並み大幅安してセクターを押し下げた。半導体製造装置メーカーのKLA(KLAC)-14.7%、Lam Research(LRCX)-10.9%、Applied Materials(AMAT)-10.7%。Nvidia(NVDA)も-4.7%でSOX指数は-5.28%。ヘルスケアは、管理医療保険のUnitedHealth Group(UNH)が予想を上回る決算を発表したがコスト上昇と予想を下回るガイダンスが嫌気されて-8.1%、同業他社も連れ安となった。一方で、不動産が朝から堅調となった他、生活必需品と公益も上昇した。

＜US時間外＞

出来高は若干戻った

◇上昇銘柄◇

NVCR(医療機器): FDAが肺がん治療薬を承認

JBHT(トラック輸送): 3Q収益30.7億ドル、予想30.1億ドルを上回った

◇下落銘柄◇

PENG(半導体): 4Q調整後EPS 37c、予想 40c

SVCO(ソフトウェア): 通期収益見通しを引き下げ。6300～6600万ドル → 6000～6300万ドル

＜日本株ADR＞

総じて下落

◇上昇銘柄◇

9613(NTTデータ) ソリューションサービスのブラジルAoop社を買収

9202(ANA) ラッセル・マルチファクター・インターナショナル・エクイティ・ファンドがANAを投資対象に追加

◇下落銘柄◇

SOX -5%で、ハイテク総崩れ

6920(レーザーテック)     -7.30%

8035(東エレク)                -7.02%

6857(アドバンテスト)     -5.79%

6723(ルネサス)                -5.73%

6146(ディスッコ)            -8.63%

＜本日の新聞見出し＞

▼NIKKEI Prime▼

・9月の中国新エネ車販売、42%増　新車全体は2%減

・NEXCOが低炭素コンクリ採用　40%以上削減、まず防護柵

・東電系、アフリカで電力網の構築支援　広域融通を後押し

▼日本証券新聞▼

・PayPayアセット、業務終了へ　競争激化で業績低迷

・ジンズ、S高　2期連続最高益と増配好感

・光通信は“日本のバフェット”⁉　相場暴落後の売買動向を検証

▼日刊工業新聞▼

・東芝、26年度実用化　ノーマリーオフGaN　消費電力最小化

・神戸製鋼所　銅板条製品を来年4月値上げ　平均5％以上

・メニコン、コンタクト強化　東南アで3販社買収

▼化学工業日報▼

・日亜化学　正極材 受託加工型に転換　レアメタル材　ユーザーから支給

・台湾三井化学　ペリクル事業 PLPに的　半導体・液晶の知見融合

・国内未利用資源から香料　高砂香料、技術開発に力　天然・バイオ製品拡充

▼日経MJ▼

・50代女性「ファッション迷子」救え　しまむら、プチプラで解決

・アニメ制作市場最高3,390億円　帝国データ、317社調査　23年ヒット多く、24年も同水準

・陸上養殖、循環式30年に27%増　生産安定、コスト高が課題

＜本日の相場＞

本日の日本株相場は反落の展開を想定する。昨晩の米国株式市場は、蘭ASMLがシステム不備により予定より1日早く決算発表を行い、業績見通しが下方修正されたことや、LVMHの失望決算、WSJによる中国景気刺激策への懐疑的な見方などが材料視され、半導体関連株を中心に売りが広がる展開だった。日経平均株価はここまで4連騰しているため、米国株安を受けて、いったんは売りが広がりそうだ。ただし、ASML決算は中国を軸としたEUV装置の不振が主因で、AI関連の需要は引き続き強いとしている。また、LVMHも中国市場の減速が影響しており、いずれも目新しい材料ではない。実際、昨晩の米国市場ではドル円、米VIXともに変動幅は小さかった。日本株市場の中期強気スタンスは不変で、大幅調整なら好業績銘柄の買い場になろう。

〇業績堅調な内需関連株に投資妙味

内需関連企業の決算は現時点では玉石混交だが、昨日はパルGHD（2726）が3COINS好調で良好な業績見通しを発表したほか、東宝（9602）もコナンなど映画事業好調で従来の減益予想から一転して最高益更新見通しとしており、株価再評価の展開が期待される。

〇トランプ銘柄が息を吹き返す

その他、物色ではトランプ関連株に再注目。米選挙専門サイトではこれまで優勢だったハリス副大統領の支持率が失速する一方で、トランプ元大統領の支持率が回復する動きがみられている。ハリス氏の失速は高すぎた期待の反動が主因とみられており、今後も変動するとみられるが、日本株市場ではトランプ関連銘柄で構成する「トランプ・バスケット」のモメンタムが改善している。短期的な物色対象として再度、注目したい。中長期的なテーマ性がある防衛関連株はもちろん、金融セクターについては、①米規制緩和期待、②足元の米銀決算は堅調、③市場環境好転で日銀利上げ期待の復活、などが見直し材料になりやすいと考える。株価調整で配当利回り面でも魅力が高まっている三菱UFJ（8306）、三井住友（8316）、みずほ（8411）の3メガバンクには投資妙味があろう。

＜材料銘柄＞

• ＭＵＦＧ (8306): 米オープンＡＩと覚書、生成ＡＩ活用した業務改革で
• 大成建設 (1801): 「買い」に格上げ、目標株価は7600円－みずほ証券
• 大林組 (1802): 「買い」に格上げ、目標株価は2400円－みずほ証券
• アイシン (7259): 「オーバーウエート」に格上げ－モルガンＳ
• 東宝 (9602): 通期営業利益予想上方修正、市場予想とほぼ同じ
  • 「君の名は。」など新海誠監督作品製作のスタジオ株を一部取得
• ＷＮＩウェ (4825): 三菱ＵＦＪ銀や千葉銀などが株式売り出し
• ７＆ｉＨＤ (3382): ９月セブン－イレブン・ジャパン既存店売上高-0.1％
• 高島屋 (8233): 通期売上高予想下方修正、市場予想下回る
• Ｍｏｎｏｔ (3064): 「売り」に格下げ、目標株価は1800円－シティ
• 日精工 (6471): 「売り」に格下げ、目標株価は650円－シティ
• アズビル (6845): 通期 連 業績予想修正
• ＩＩＪ (3774): グローバル・アルファの株持ち分が5.1％に低下
• マネフォワ (3994): ３Ｑ売上高、市場予想下回る
• イズミ (8273): ２Ｑ営業利益62.2億円－前年同期73.7億円
• パルＧＨＤ (2726): 連 ２Ｑ 営利 +14.6% 118.06億円
• ディップ (2379): 連 ２Ｑ 営利 +20.6% 75.16億円
• アークス (9948): 連 ２Ｑ 営利 -9.7% 71.62億円
• 長谷川香 (4958): 「買い」に新規格付け、目標株価は3900円－みずほ証券
• ＨＩＯＫＩ (6866): 連 ３Ｑ 営利 -18.0% 51.60億円
• ＩＤＯＭ (7599): 通期 連 業績予想修正
• ドト日レＨ (3087): 連 ２Ｑ 営利 +41.0% 57.28億円
• パソナＧ (2168): 連 １Ｑ 営利 赤転 -4.36億円
• ＴＲＥＨＤ (9247): 中間及び通期 連 業績予想修正
• 古野電 (6814): 連 ２Ｑ 営利 +95.7% 72.99億円
• カーブスＨ (7085): 連 通期 営利 +41.7% 54.58億円

＜本日の予定＞

【国内】

・８月の機械受注（内閣府、８：50）

・安達日銀審議委員が香川県金融経済懇談会で挨拶（10：30）

・安達日銀審議委員が香川県金融経済懇談会後に記者会見（14：30）

・森田日証協会長会見（14：30）

・９月の訪日外国人客数（日本政府観光局、16：15）

・東証スタンダード上場＝日水コン

【海外】

・フィリピン中銀が政策金利を発表

・インドネシア中銀が政策金利を発表

・タイ中銀が政策金利を発表

・９月の英消費者物価指数（ＣＰＩ、15：00）

・９月の米輸出入物価指数（21：30）

・７～９月期決算＝モルガン・スタンレー

（注）時間は日本時間

＜本日の決算発表予定＞