株式市場オーバーナイト概況(2024年9月25日)

【サマリー】
●Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)
●US時間外
●日本株ADR
●本日の新聞見出し
●本日の相場
●材料銘柄 
●本日の予定
●本日の決算発表予定

＜Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)＞

米国市場動向：セクターでは、中国の景気刺激策を受けて朝から素材が上昇。天然資源のFreeport-Mcmoran(FCX)+8.0%、化学のCelanese(CE)+3.8%。情報技術はNvidia(NVDA)+4.0%を筆頭に半導体が上昇を主導。一般消費財・サービスは、中国景気浮揚でマカオの客足増にも期待が高まり、カジノホテルのWynn Resorts (WYNN)　+4.9%、Las Vegas Sands(LVS)+5.3%。資本財・サービスは、運輸銘柄中心に上昇。一方で、金融は朝から下落。ITサービスのGlobal Payments(GPN)がアナリストミーティングで予想を下回る2025年のEPS成長率見通しを明らかにして-6.5%下落、Visa(V)は、デビットカード決済市場を違法に独占したとして司法省に提訴され、-5.5%。公益や生活必需品も軟調となった。

＜US時間外＞

◇上昇銘柄◇

ELYM(バイオテクノロジー): アムジェンが重症筋無力症やその他の自己免疫疾患の治療薬として研究されているモノクローナル抗体「Uplizna」に関するデータを公開した

◇下落銘柄◇

SFIX(オンライン専門小売): 今期のガイダンスが期待値に届かず19％超の下落

BNZI(広告): 立会内では、2,480万ドルの債務返済と再編合意を発表したことを受け、株価は急騰も時間外では8％安

＜日本株ADR＞

若干ではあるが円高基調で軟調に推移する銘柄多い

◇上昇銘柄◇

6857(アドテスト) みずほ証とSMBC日興が「買い」に格上げ

6849(日本光電) スプラウスグローブインベストメントの持ち株比率が12.56％に上昇

◇下落銘柄◇

5631(日製鋼所) 昨日の日本市場ではスリーマイル島原発の再稼働を受けて大幅上昇

6753(シャープ) EV事業へ参入

＜本日の新聞見出し＞

▼NIKKEI Prime▼

・三菱自とゼンリン､EV走行データを販売　充電事業者向け

・豊田通商、再エネ投資3000億円積み増し　10年で1兆円

・FRONTEO、AIで論文から未知の関連性　創薬効率化

▼日本証券新聞▼

・今度はロシアが領空侵犯　防衛関連一斉高　IHIが年初来高値

・TDKが大幅続伸　iPhone16販売開始　二次電池に期待

・日立、上場来高値　NVIDIAと鉄道分野で提携

▼日刊工業新聞▼

・荏原実業　陸上養殖研究棟完成

・三井金属、埼玉に新工場　全固体電池向け電解質　初期量産27年稼働

・ユニチカ、車外装材に提案　ポリアリレート樹脂　塗装レスで環境配慮

▼化学工業日報▼

・次世代パワー半導体　GaN基板 大口径で先手　三菱ケミGや住友化学　量産技術磨く　外部連携の動きも

・シート状細胞 簡便に回収　王子HD　培養器材で新製品

・PTTGC　米国産エタン輸入へ　28～29年めど　年40万㌧想定

▼日経MJ▼

・地方局アニメ作画ナシに解　原作マンガの画像加工、費用9割減　「安くて早い」ライトアニメ、地上波進出

・長崎スタジアムシティ、オフィス好調　賃料倍でも入居9割決定

・セラミック調理用品5割増　京セラ、焦げにくさ支持・安心感

＜本日の相場＞

本日の日本株相場は、方向感の乏しい展開となりそうだ。昨晩の米国株市場では主要3指数が揃って上昇するなど、グローバルではリスクオンムードが継続している。一方、国内では週末の自民党総裁選を控えて、様子見ムードが強まっている。現時点では3候補（石破氏、小泉氏、高市氏）の票読みは難しく、情勢は予断を許さない。今週は政治動向に敏感な海外投資家の資金流入は見込みづらく、引き続き指数は方向感が出づらいだろう。

〇上海株のリバウンドが持続するか注視

昨日は中国が預金準備率の引き下げなど、金融緩和策を発表し上海総合指数が4％超の大幅上昇となった。金融緩和策の強化による中国景気の持ち直しは、日本企業の業績にポジティブであると言える。他方、昨年から日本株と上海株は逆相関の動きとなっていた点には注意を要したい。背景には、中国の景気悪化懸念を受けて、アジア内において日本株が相対的に評価され、資金シフトが起きていたことが挙げられよう。上海総合指数は依然として年初来安値圏にあるなか、売られ過ぎ修正によるリバウンドの動きが持続する場合、「上海株買い・日本株売り」の流れとなる可能性もありそうだ。

〇新高値更新銘柄に追随へ

昨日の日経平均は一時600円超の上昇となった半面、後場の値幅は210円程度に留まるなど、ザラ場はやや方向感に欠ける動きとなった。他方、3市場（プライム、スタンダード、グロース）の新高値銘柄数は連日で110を超えるなど、個別株の物色意欲は旺盛な印象を受けた。新高値銘柄数は7月に一時300を超える場面があったが、8月の急落によって大幅に減少していた。ただ、直近では8月下旬以来、約1ヵ月ぶりの高水準を維持している。また、顔ぶれを見ると、日立や富士通などの主力株を筆頭に、フジクラやクラレ、サンリオ、コナミGなど、セクターは様々となっている。為替市場など外部環境のほか、国内政治等の不透明感がくすぶる中で、株価の「源泉」である業績をモノサシに個別企業の物色が強まっているといえよう。セクターや時価総額を問わず、不透明相場を乗り切れる「勝ち組」に追随する戦略が有効となりそうだ。

＜材料銘柄＞

• トヨタ (7203): 自己株取得枠を拡大、１兆2000億円に－従来１兆円
• アドテスト (6857): 「アウトパフォーム」に格上げ－ＳＭＢＣ日興
  • 「買い」に格上げ、目標株価は8400円－みずほ証券
• 大塚ＨＤ (4578)：抗精神病薬「レキサルティ」、日本で効能追加の承認取得
• 日本製鉄 (5401)：韓国ポスコホールディングス株式を売却へ－1200億円相当
• アステラ薬 (4503) : パドセブとペムブロリズマブ併用療法、国内適応追加承認
• 三菱自 (7211): 「中立プラス」に格下げ、目標株価は470円－水戸証券
• レゾナクＨ(4004)：再生医療事業手掛けるMINARISの全株を譲渡へ
• スギＨＤ (7649): ２Ｑ営業利益、市場予想上回る
• Ｊフロント (3086): 通期営業利益予想上方修正、市場予想上回る
• ニフコ (7988): 「中立」に格上げ、目標株価は3500円－ゴールドマン・サックス
• ＧＳユアサ (6674): 「売り」格付け再開、目標株価2600円－ゴールドマン・サックス
• ニッコンＨ (9072): シルチェスターの株持ち分が8.6％に低下－変更報告
• フリー (4478): 「イコール・ウエート」に格下げ－モルガンＳ
• フジミ (5384): 「アウトパフォーム」に新規格付け－岩井コスモ証券
• 愛知鋼 (5482): シティインデックスイレブンスなどが株を保有－大量報告
• カルビー (2229): ティー・ロウ・プライスの株持ち分が上昇
• しまむら (8227): ９月既存店売上高 + 4.3%
• カシオ (6952)：現時点で早期退職者と自然退職者約610人、特損約70億円
• 西松屋チェ (7545) : ９月既存店売上高 + 4.8%
• 文化シヤタ (5930): ＮＡＶなどの株持ち分が14.2％に上昇－変更報告
• 東北新社 (2329): ３Ｄとの協議・交渉を打ち切ると回答－取締役全員の総意
• サイボウズ (4776): 30億円上限に自己株取得へ
• ソースネクスト (4344) : 子会社ポケトークが第三者割当増資、３億円調達
• ＳＥＨ＆Ｉ(9478): 自己株5.2％消却、10月24日

＜本日の予定＞

【国内】

・８月の企業向けサービス価格指数（日銀、８：50）

・８月の外食売上高（日本フードサービス協会、14：00）

・８月の全国スーパー売上高（日本チェーンストア協会、14：00）

・基調的なインフレ率を捕捉するための指標（日銀、14：00）

・８月の全国百貨店売上高（日本百貨店協会、14：30）

・東証グロース上場＝ＲＯＸＸ

・福証Ｑボード上場＝リプライオリティ

【海外】

・スウェーデン中銀が政策金利を発表

・８月の米新築住宅販売件数（23：00）

・米エネルギー省の石油在庫統計（週間、23：30）

・クグラー米連邦準備理事会（ＦＲＢ）理事が講演（26日５：00）

（注）時間は日本時間

＜本日の決算発表予定＞