株式市場オーバーナイト概況(2024年9月11日)

【サマリー】
●Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)
●US時間外
●日本株ADR
●本日の新聞見出し
●本日の相場
●材料銘柄 
●本日の予定
●本日の決算発表予定

＜Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)＞

米国市場動向：セクターでは不動産が上昇、3営業日続伸となった。一般消費財・サービスは、Tesla(TSLA)が+4.6%、Amazon.com(AMZN)+2.4%がセクターの上昇を主導。Home Depot(HD)+1.5%、Lowe’s(LOW)+1.1%とホームセンターも上昇した。情報技術は、AMZNとのパートナーシップを発表したソフトウェアのOracle (ORCL)が+11.4%。半導体もBroadcom(AVGO)+5.3%、Advanced Micro Devices(AMD)+3.4%、Nvidia(NVDA) +1.5%でセクターを支えた。SOX指数は+1.2%。一方でエネルギーは朝から下落。金融はQ3のトレーディング収入の減少見通しを示した、上述のGSが-4.4%。JPMは、社長が2025年NII予想は高すぎるとコメント、Q3のIBとトレーディング収入も予想を下回っているとし、-5.2%下落。

＜US時間外＞

◇上昇銘柄◇

PLAY(レストラン): 2Q調整後EPS $1.12と、予想の84cを上回った

SPWH(スポーツ用品): CEOが$101,225分の自社株式を購入

◇下落銘柄◇

FEIM(通信機器): 1Q EPSは25cと前年同期の22cを上回ったが、通期の集積は24年度よりも800万ドルほど下振れる公算

BIDU(インターネットメディア): UOB Kay Hianが「Hold」に格下げ

＜日本株ADR＞

◇上昇銘柄◇

9501(東電) 2号機のデブリ採取着手、装置到着に1週間程度かかる見通し

8630(SOMPO) 大和証が「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価 4,100円（前回： 3,600円）

◇下落銘柄◇

6976(太陽誘電) iPhone16発表も、本体にはサプライズ無しで売り圧力

8750(第一生命) 1,000億余りの自社株買い終了（実質5か月で2,462万株）

＜本日の新聞見出し＞

▼NIKKEI Prime▼

・アルプスアルパイン､娯楽空間に布石　スピーカー小型化

・村田製作所､太陽光･蓄電池を一括制御　最大電力量を抑制

・KDDI、地図上に複数の災害関連情報　25年度商用化

▼日本証券新聞▼

・岸田首相「協力な体制構築」政府、コンテンツ支援に本腰　アニメ人材育成に国の介入訴え

・プロディライト　S高　感情分析技術の特許取得

・ランドネット　上場来高値更新　今7月期も最高益連続更新へ

▼日刊工業新聞▼

・ホンダ、中国で大規模生産調整

・ダイフク　マテハン無人化目指す　社員1割データ分析人材に

・東亞合成、38億円投資　リチウム電池バインダー　名古屋工場能力2倍

▼化学工業日報▼

・味の素　遺伝子薬CDMO増強　30年度めど北米で3倍

・金属導体棒　シリコーンゴムで被覆　信越化学　EV高電圧化など対応

・クラレ、DX推進　R&Dナレッジ基盤構築　人材育成や模擬ソフトも

▼日経MJ▼

・訪日客にコスプレ・声優体験　英語ガイドやセリフ話しやすく

・男性用シェーバー復調　高価格帯、機能充実で4割増

・ホットクックに未購入者の声　シャープ、レンティオと連携　新型モデル、時短・アレンジ実現

・本屋で推しと「仮想デート」　日販「文喫」で、本との接点増やす

＜本日の相場＞

本日の日本株相場は、方向感に欠ける展開を想定する。昨晩の米国株市場は、ハイテク株が買い戻された一方、金融やエネルギー株は軟調に推移し、主要3指数はまちまちだった。週末に向けては8月CPI（現地11日）やPPI（同12日）の発表を控えるほか、来週にはFOMC（同17、18日）も予定されており、様子見姿勢は続きそうだ。他方、日本株市場では、本日ザラバ中に米大統領候補者の討論会が開催予定であり、内容によっては荒い値動きになる可能性がありそうだ。

〇米大統領候補者のTV討論会が開催予定

本日午前10時から米大統領選挙に向けた候補者によるTV討論会が予定されている。これまで、両候補者の支持率は接戦が続いている。当イベントはトランプ氏とハリス氏の初の直接対決となることから、支持率に変化が生じるか、市場の注目度は高いとみる。討論会後も支持率の拮抗が続いた場合、先行き不透明感を嫌気して株式市場は神経質な展開が続きそうだ。逆に、討論会をうけて支持率に差が生じた際は、トランプ又はハリストレードが再燃する可能性も考えられよう。両候補者の公約や市場に起こりうる影響、関連銘柄を再確認したい。

〇強さをみせる中小型株に投資妙味

中小型株指数全体の戻りは依然として鈍いが、個別では騰勢を強める銘柄も見られる。例えば、電線関連銘柄では、SWCC（5805、旧昭和電線HD）が電線御三家よりも堅調な株価推移を見せるほか、昨日はラウンドワン（4680）が年初来高値、タカラトミー（7867）が上場来高値を付けた。今後、日米金融政策や米大統領選の動向を睨み、不安定な為替相場が続いた際は、内需株の比率が高く、為替動向などの外部要因に影響される銘柄が少ない中小型株に投資妙味があると考える。中小型株は8月以降、見直し買いの動きがみられつつあり、素直に追随したい。

＜材料銘柄＞

• ソニーＧ (6758): ＰＳ５上位機「Pro」を11月７日発売へ－日本では11万9980円
• ７＆ｉＨＤ (3382):  ＦＴＣ、クシュタールによる７＆ｉ買収案の調査示唆－ロイター
  • ８月セブン―イレブン・ジャパン既存店売上高-0.2％
• デンソー (6902):「買い」に新規格付け－Astris Advisory Japan
• ＳＯＭＰＯ (8630): 「アウトパフォーム」に格上げ－大和証券
• 日本製鉄 (5401): 副会長がＵＳスチール買収問題で米当局者と11日会談へ－ＦＴ
  • 信用力上の新リスク、ＵＳスチール買収不透明で－Ｓ＆Ｐ
• アイシン (7259): 「買い」に新規格付け－Astris Advisory Japan
• 三越伊勢丹 (3099): 「アウトパフォーム」に新規格付け－水戸証券
• クレセゾン (8253): 「オーバーウエート」に格上げ－ＪＰモルガン
• パンパシＩ (7532):８月ディスカウント事業既存店売上高+11％
• Ｍｏｎｏｔ (3064):８月単体売上高+9.7％
• アマダ (6113): 「中立」に格下げ、目標株価は1600円－ＳＭＢＣ日興
• スギＨＤ (7649):８月既存店売上高+7.4％
• ＴＳテック (7313): 「イコール・ウエート」に格下げ－モルガンＳ
• 三井ハイテック (6966):連 2Q 営利 -6.9% 78.50億円
• ＦＣＣ (7296): 「イコール・ウエート」に格上げ－モルガンＳ
• 帝国繊維 (3302): ＮＡＶなどの株持ち分が7.1％に上昇－変更報告
• サトウ食品 (2923): 連 1Q 営利 -26.6% 1.41億円
• 内田洋行 (8057):27年７月期目標営業益115億円、ＲＯＥ10％前後安定達成

＜本日の予定＞

【国内】

・日銀の中川審議委員が秋田県金融経済懇談会で挨拶（10：30）

・日銀の中川審議委員が秋田県金融経済懇談会後に記者会見（14：00）

・11～７月期決算＝神戸物産

【海外】

・８月の米消費者物価指数（ＣＰＩ、21：30）

・米エネルギー省の石油在庫統計（週間、23：30）

（注）時間は日本時間

＜本日の決算発表予定＞