株式市場オーバーナイト概況(2024年9月30日)

【サマリー】
●Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)
●US時間外
●日本株ADR
●本日の新聞見出し
●今週の相場
●材料銘柄 
●今週の予定
●本日の決算発表予定

＜Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)＞

米国市場動向：セクターでは、続落していたエネルギーが反発、E&PのAPA(APA)+6.0%、油田サービスのBaker Hughes (BKR)+4.1%。公益も上昇。コミュニケーション・サービスは、通信サービスのAT&T(T)+1.2%、Alphabet (GOOGL)+0.8%。一方で、情報技術は朝から軟調、コンピューターのDell Technologies(DELL)-5.0%、HP (HPQ)-3.9%。前日ベストパフォーマーの素材も、鉱山のNewmont(NEM)が-2.9%でセクターは小幅安。

＜US時間外＞

◇上昇銘柄◇

CERT(バイオテクノロジー): UBSが「買い」に格上げ

TVTX(バイオテクノロジー): シティ証が「買い」継続、目標株価は19ドルに引き下げ

◇下落銘柄◇

JFU(証券仲介) 中国系銘柄が立会内で軒並み強く、当該銘柄は74％高も時間外では12％安

＜日本株ADR＞

総じて下落、分割銘柄は掲載除外

◇上昇銘柄◇

6588(東芝テック) 10月からAI新会社、仮想の消費者像を生成

8411(みずほ) みずほリサーチ＆テクノロジーズを吸収合併へ、26年を目処（日経）

◇下落銘柄◇

半導体関連は軒並み6％超の下落

＜本日の新聞見出し＞

▼NIKKEI Prime▼

・ソニー・ホンダ、EV充電でテスラ規格採用　日本と北米で

・ホンダがバーチャルPPA　北海道の風力、国内で初

・インフィニオン、GaNを300mm製造　Si並みコストへ

▼日本証券新聞▼

・Aiロボティクス　48%高　龍川社長、1年以内に時価総額1000億円目指す

・国慶節休暇中の日本株は買い⁉　日中株価に“不思議な相関関係”

・“エッグショック”再来の危機？卵価格上昇、ホクリヨウに注目

▼日刊工業新聞▼

・国交,農水,経産省、24年問題対応　物流パレット標準化「自動道路」実現のカギ

・森トラスト　歴史的建造物を目玉に　軽井沢・万平ホテル全面改装

・川崎重工　舶用エンジン検査不正5件　業務フロー改善で是正

▼化学工業日報▼

・関東化学、培地増強を検討　調製液など製品化も

・三菱ケミカルG　石化工場スマート化推進　茨城で定修15％短縮　無線振動センサー導入も

・ポリプラ・エボニック　航空機内装材向け発泡体　FST適合品 日本上市　30年代の採用めざす

▼日経MJ▼

・億ション　郊外へ郊外へ　小竹向原など変貌　10年で相場2倍に　高所得者流入　発展の循環生む

・ヤマト・日通、小口パレット相乗り　多頻度・少量輸送に対応　24年問題で物流23社が連携

・自己肯定は心のサプリ　わたし可愛いソング次々にヒット　ファッションも「モテ」より自分　

＜今週の相場＞

今週の日本株相場は波乱のスタートとなりそうだ。先週末引け後に石破氏が自民党新総裁に選出されたことで、夜間の日経平均先物は37,440円（大証終値比▲2,410円）と急落している。先週後半の日経平均は連日で高値引けとなるなど、総裁選間近になって支持率を高めた高市氏の当選を見込んで走っていた感が強く、週明けは反動安となろう。もっとも、欧米株などの外部環境は落ち着いているうえ、ドル円は大きく円高に振れたものの、142円台の水準は企業業績を悪化させるほどではないとみている。日経平均の予想EPSは過去最高の2,500円台に乗せてきており、今週の突っ込み場面は好業績期待銘柄の下値を拾う好機となりそうだ。予想PER15倍で25日移動平均線が位置する37,500円近辺では下げ渋る展開を想定する。

〇現政権の主要政策は石破政権でも引き継がれる公算

株式市場が警戒するのは、石破氏が以前から言及していた金融所得課税強化に前向きな姿勢であろう。ただ、27日の記者会見では、貯蓄から投資への流れは加速しなければならず、税制調査会が議論することで総理が決めつけることはしないと表明している。石破新政権の政策の軸となるのは地方創生や防衛、防災などで、税制は中期的な検討課題で短期間に実施される可能性は低いとみている。財政については会見で、岸田政権の経済政策の基本的な方向性を継承することをにじませている。2024年度補正予算で物価高対策に取り組むとしており、当面は拡張気味の財政運営を継続しよう。また、新聞報道での党人事では、アベノミクス推進派の加藤元官房長官を財務相に起用するなど柔軟性をみせており、株式市場が抱く石破氏へのネガティブイメージが和らぐ可能性もあろう。そして、10月中に衆院解散・総選挙が実施される見通しだ。2000年以降の衆院解散・総選挙期間中の日経平均は負けなしであり、市場のムードを支えそうだ。

〇石破政策関連銘柄にも物色が向かおう

物色では、半導体関連が出直りの動きをみせてきたが、なかでも業績の良いアドバンテストは押し目買いで臨みたい。また、データセンター関連ではフジクラや住友電工、富士電機のほか、8月以降下げのきつかった銀行株にも見直し買いが入りそうだ。石破関連銘柄では防衛で引き続き三菱重工や川崎重工、防災で太平洋セメやショーボンドなどに注目している。

＜材料銘柄＞

• ファストリ (9983): 「オーバーウエート」に格上げ－モルガンＳ
• 三菱重 (7011): 旧三菱航空機に対する債権放棄へ、約6400億円－影響軽微
• 日本郵政 (6178): ゆうちょ銀顧客情報の不正流用で謝罪、来月に対策公表－増田社長
• イオン (8267): 「アンダーウエート」に格下げ－ＪＰモルガン
• ＳＯＭＰＯ (8630)など: 損保の情報漏洩、内部情報も持ち出しか、法抵触の恐れも－朝日
• 川崎船 (9107): エフィッシモの株持ち分が38.5％に上昇－変更報告
• ＳＢＩ (8473): 台湾ＰＳＭＣとの共同事業を解消－半導体製造で
• 太陽誘電 (6976): 「売り」に格下げ、目標株価は2500円－シティ
• ＤＯＷＡＨ (5714): シルチェスターの株持ち分が13.4％に低下－変更報告
• サンケン電気 (6707): エフィッシモの株持ち分が28.7％に上昇－変更報告
• スギＨＤ (7649): ８億5000万円の追徴税－共同
• 物語コーポ (3097): 「アウトパフォーム」格付け再開－岩井コスモ証券
• 上組 (9364):川崎船の国際物流サービス子会社に出資－180.4億円
• ＤＣＭＨＤ (3050):連 2Q 営利 +18.3% 210.81億円
• 平和不 (8803): シティインデックスイレブンスなどの株持ち分が7.1％に上昇
• 物語コーポ (3097): 「アウトパフォーム」格付け再開－岩井コスモ証券
• 三益半導体 (8155): 単 1Q 営利 +6.0% 31.81億円
• 山洋電 (6516): ストラテジックＣの株持ち分が10％に上昇－変更報告
• ハローズ (2742):単 2Q 営利 +14.0% 57.49億円

＜今週の予定＞

◇９月30日（月）

・８月の鉱工業生産速報値（経産省、８：50）

・８月の商業動態統計（経産省、８：50）

・２年物利付国債の入札（財務省、10：30）

・ＱＵＩＣＫ月次調査＜債券＞（11：00） 

・８月の自動車輸出実績（自工会、13：00）

・８月の建機出荷（建設機械工業会、13：00）

・８月の住宅着工統計（国交省、14：00）

・資産運用業大会（都内、15：00）

・３～８月期決算＝しまむら

・６～８月期決算＝インテＧ

・９月の中国製造業購買担当者景気指数（ＰＭＩ、10：30）

・９月の中国非製造業ＰＭＩ（10：30）

・９月の財新中国製造業ＰＭＩ（10：45）

・９月の財新中国非製造業ＰＭＩ（10：45）

・９月の独消費者物価指数（ＣＰＩ）速報値

・９月の米シカゴ購買部協会景気指数（ＰＭＩ、22：45）

・ボウマン米連邦準備理事会（ＦＲＢ）理事が銀行業界団体主催の討議に参加（21：50）

・パウエルＦＲＢ議長が講演（１日2：55）

◇10月１日（火）

・閣議

・臨時国会召集、首相指名選挙

・８月の有効求人倍率（厚労省、８：30）

・８月の失業率（総務省、８：30）

・ＱＵＩＣＫコンセンサスＤＩ（８：30） 

・９月の日銀全国企業短期経済観測調査（短観、８：50）

・日銀金融政策決定会合の主な意見（９月19～20日開催分、８：50）

・９月の新車・軽自動車販売台数（自販連、全軽自協、14：00）

・東証スタンダード上場＝シマダヤ

・８月の豪小売売上高（10：30）

・中国（上海、深セン）、香港、韓国市場が休場

・９月のユーロ圏消費者物価指数（ＨＩＣＰ）速報値

・９月の米サプライマネジメント協会（ＩＳＭ）製造業景況感指数（23：00）

・８月の米建設支出（23：00）

・８月の米雇用動態調査（ＪＯＬＴＳ、23：00）

・クックＦＲＢ理事が講演（２日０：10）

・海外６～８月期決算＝ナイキ

◇２日（水）

・９月のマネタリーベース（日銀、８：50）

・「金融ニッポン」トップ・シンポジウム（日本経済新聞社、13：00）

・９月の消費動向調査（内閣府、14：00）

・９月の財政資金対民間収支（財務省、15：00）

・全国証券大会（都内、15：00）

・８月期決算＝霞ヶ関Ｃ

・９月の国内ユニクロ既存店売上高（15：00すぎ）

・ニンテンドーミュージアムが開業

・中国（上海、深セン）、インド市場が休場

・ポーランド中銀が政策金利を発表

・８月のユーロ圏失業率

・９月のＡＤＰ全米雇用リポート（21：15）

・ボウマンＦＲＢ理事が講演（３日０：00）

◇３日（木）

・対外・対内証券売買契約（週間、財務省、８：50）

・10月の日銀当座預金増減要因見込み（８：50）

・10年物利付国債の入札（財務省、10：30）

・野口日銀審議委員が長崎県金融経済懇談会で挨拶（10：30）

・需給ギャップと潜在成長率（日銀、14：00）

・野口日銀審議委員が長崎県金融経済懇談会後に記者会見（14：30）

・８月の豪貿易収支

・中国（上海、深セン）、韓国市場が休場

・週間の米新規失業保険申請件数（21：30）

・９月の米ＩＳＭサービス業景況感指数（23：00）

・８月の米製造業受注（23：00）

◇４日（金）

・証券投資の日

・閣議

・３カ月物国庫短期証券の入札（財務省、10：20）

・９月の輸入車販売（日本自動車輸入組合、10：30）

・９月の車名別新車・軽自動車販売（自販連、全軽自協　11：00）

・３～８月期決算＝安川電

・中国（上海、深セン）市場が休場

・９月の米雇用統計（21：30）

・ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁が挨拶（22：00）

（注）時間は日本時間

＜本日の決算発表予定＞