株式市場オーバーナイト概況(2024年9月13日)

【サマリー】
●Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)
●US時間外
●日本株ADR
●本日の新聞見出し
●本日の相場
●材料銘柄 
●本日の予定
●本日の決算発表予定

＜Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)＞

米国市場動向：ほぼ全面高となったが、セクターでは朝からコミュニケーション・サービスが上昇。Meta Platforms (META)+2.7%、Alphabet(GOOGL)+2.3%。一般消費財・サービスは、Amazon.com(AMZN)+1.3%、韓国の現代自動車との提携を模索中と報じられた自動車のGeneral Motors(GM)+3.3%、住宅建築銘柄も買われた。エネルギーや素材、資本財・サービスも上昇。情報技術はNVDAが+1.9%続伸、Broadcom(AVGO) +4.0%。不動産や金融もプラス引けとなったが、他に出遅れた。

＜US時間外＞

◇上昇銘柄◇

IMRX(特殊・ジェネリック医薬品): 膵臓がんの第一選択治療患者を対象に化学療法と併用したIMM-1-104による完全奏効および部分奏効を含む第2a相臨床試験の初期データを発表

IBEX(ソフトウェア): 売上高は前年と同等だったが、純利益985万ドルと前年の倍に

◇下落銘柄◇

ADBE(ソフトウェア): 4Q見通しに失望売り、50ドル超9％安

＜日本株ADR＞

◇上昇銘柄◇

5020(ENEOS) 直近2営業日で原油反発、水準は今年に入ってからの安値圏

9531(東瓦斯）セブン―イレブン・ジャパンと脱炭素化推進等に向けた連携協定を締結

◇下落銘柄◇

4385(メルカリ) シティ証が格付け再開、目標株価3,500円

3092(ZOZO) シティ証が「Neutral」に新規格付け、目標株価 4,000円

＜本日の新聞見出し＞

▼NIKKEI Prime▼

・リコー系など、ごみ内Liイオン電池をAI検知　25年度発売

・丸紅・ロッテ、低炭素アンモニア「日韓で投資分担」

・養豚でJ-クレジット創出　ENEOSと新興、30年に1万トン　

▼日本証券新聞▼

・アセンテック　売上高100億円達成へ　「仮想デスクトップ」需要急増

・SBG、大幅続伸　新iPhoneでアーム株高騰

・ANYCOLOR　初配実施、年65円

▼日刊工業新聞▼

・リコー、国内外2000人削減　収益性改善　デジタルサービスに転換

・昨年度　エンジ受注最高25兆円　海外インフラなど好調

・重工、航空関連に追い風　民間機向けエンジンけん引　政府予算増防衛分野も期待

▼化学工業日報▼

・東洋エンジ　省エネ・脱炭素技術を訴求　化学プラント、欧・アジア的

・熱可塑性ポリイミド　三菱ガス化、台湾で攻勢　半導体検査治具向け狙う

・旭化成　培養基材、ニッチ市場深耕　営業・技術人員を倍増　基礎データ蓄積も

▼日経MJ▼

・気詰まりの壁　崩せた？　ニアミー　相乗り送迎16空港、2年で売上高5.5倍　タクより安くバスより楽

・米国発クレカ　限度額9,900万円　デポジット型、都度の手続き・審査不要

・ブロンコビリーが和牛居酒屋　「信貴や」初出店、ステーキの次探る　「黒毛」目玉に果実酒、女子会誘う

＜本日の相場＞

本日の日本株相場は底堅い展開となりそうだ。昨晩の米国株式市場は主要3指数が揃って上昇した。大統領選に向けた候補者討論会を通過した安心感に加えて、ECBによる利下げ実施も投資家心理の改善に寄与し、ハイテク株中心に買いが広がる展開だった。日経平均は昨日大幅高となっており、朝方は利益確定売りも想定されるが、指数寄与度が高い半導体関連株を中心に底堅い推移になると見込む。日立（6501）や三菱重工（7011）といった主力株は押し目買いスタンスで臨みたい。

〇GPIFの基本ポートフォリオ変更を占う信託銀行の売買動向に注目

昨日公表された9月1週の投資部門別売買動向では年金基金の売買を反映するとされる信託銀行が7週連続の買い越しとなった。累計買い越し額などから、現状は株価下落に伴うリバランスに留まっていると考えられる。しかし、筆者はインフレへの対応などから、GPIFが来春の基本ポートフォリオ変更を実施する可能性は高いとみている。2014年10月の基本ポートフォリオの変更（国内株ウェートを12％→25％）時を振り返ると、正式公表前から国内株ウェートを引き上げて運用資産割合を調整していたことが確認できる。今後も信託銀行の買い越し基調が続く場合は「クジラの参入」が市場で意識される可能性があるため、売買動向には注意を払っておきたい。

〇オフィス市況改善でデベロッパーや不動産含み益企業に評価余地

物色では不動産関連株に目を向けたい。日銀による積極的利上げへの警戒などから7月以降は冴えない展開が続くが、都心5区のオフィス市況は空室率が3ヵ月連続で低下、募集賃料が7ヵ月連続で上昇となっており、改善は鮮明である。日銀による利上げも緩やかなペースで進むとみており、不動産関連株には見直し余地があろう。オフィス賃貸の収益比率が高く、市況改善が収益改善期待に繋がりやすい住友不動産（8830）、三菱地所（8802）などに期待したい。また、インフレ期待の高まりから今後は賃貸等不動産の含み益に対する市場の関心も高まっていくとみられる。同含み益調整後のPBRが1倍割れとなっている東急（9005）、三菱倉庫（9301）などに投資妙味があろう。

＜材料銘柄＞

• ファストリ (9983): ユニクロが世界で2500店舗－13日までに
• キリンＨＤ (2503): ファンケルへのＴＯＢ成立－今後もＭ＆Ａは選択肢と社長
• 郵船 (9101): 「中立」に新規格付け、目標株価は5800円－ＳＭＢＣ日興
• 商船三井 (9104): 「中立」格付け再開、目標株価は5500円－ＳＭＢＣ日興
• 川崎船 (9107): 「中立」格付け再開、目標株価は2300円－ＳＭＢＣ日興
• 川崎重 (7012): 「買い」に新規格付け、目標株価は7000円－ゴールドマン・サックス
• 住友商（8053）：インドで再エネ事業、現地企業と1000億円投資－日経
• 野村ＨＤ (8604): ノムラ、ＵＢＳからシニアマネジャー２人採用－ウェルス事業を強化
• 東電ＨＤ (9501): ＯＣＣＴＯ、中電ＰＧに電気供給指示－東電と関電管内で需要増
• リコー (7752): グループ全体で2000人規模の人員適正化－国内で希望退職募集
• 三越伊勢丹 (3099): 「アウトパフォーム」に格上げ－大和証券
• ビジョナル (4194): 連 通期 営利 +34.9% 178.37億円
• 日本光電 (6849): 米医療機器会社の株式71.4％を取得－約160億円で
• タイミー (215A): 単 ３Ｑ 営利 27.93億円
• 東建コーポ (1766): 連 １Ｑ 営利 +72.5% 51.68億円
• ＧＮＩ (2160): 「買い」に新規格付け、目標株価は4000円－みずほ証券
• ファーマＦ (2929): 連 通期 営利 +41.6% 51.13億円
• アイウェア (5889): 連 ２Ｑ 税前 +56.9% 24.82億円(IFRS)
• ラクスル (4384): 連 通期 営利 +42.9% 25.23億円
• スマレジ (4431): 単 １Ｑ 営利 +46.6% 6.01億円
• ＧＡテクノ (3491): 連 ３Ｑ 税前 +75.1% 20.82億円
• 丸善ＣＨＩ (3159): 連 ２Ｑ 営利 -2.9% 20.52億円

＜本日の予定＞

【国内】

・閣議

・３カ月物国庫短期証券の入札（財務省、10：20）

・７月の鉱工業生産（確報値、経産省、13：30）

・株価指数先物・オプション９月物の特別清算指数（ＳＱ）算出

・５～７月期決算＝アストロＨＤ

・11～７月期決算＝ＨＩＳ

【海外】

・７月のユーロ圏鉱工業生産

・ロシア中銀が政策金利を発表

・８月の米輸出入物価指数（21：30）

・９月の米消費者態度指数（ミシガン大学調べ、速報値、23：00）

（注）時間は日本時間

＜本日の決算発表予定＞