株式市場オーバーナイト概況(2024年8月26日)

【サマリー】
●Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)
●US時間外
●日本株ADR
●本日の新聞見出し
●今週の相場
●材料銘柄 
●今週の予定
●本日の決算発表予定

＜Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)＞

米国市場動向：セクターでは、不動産が上昇、構成銘柄31社すべてがプラス引けとなった。Norwegian Cruise Line (NLCH)+7.8%、Carnival(CCL)+7.5%、とクルーズ客船が主導して一般消費財・サービスも上昇。前日大幅安したTesla(TSLA)も+4.6%。情報技術は前日全体の下げ要因となった半導体が反発、Nvidia(NVDA) +4.6%、Intel(INTC)+2.2%、Advanced Micro Devices(AMD)+2.2%。Enphase Energy(ENPH)+6.5%、First Solar(FSLR)+5.9%とソーラー関連も大幅高となった。エネルギーや素材、資本財・サービスらシクリカルも上昇。生活必需品と公益は他に出遅れた。

＜US時間外＞

◇上昇銘柄◇

EBON(コンピュータ機器): 上半期の赤字縮小、EPS -99c(前期 -$1.25)

DAVE(消費者kン湯): クラスA株において、9万株のブロックトレードあり

◇下落銘柄◇

特に目立ったニュースなし

＜日本株ADR＞

◇上昇銘柄◇

3405(クラレ) SMBC日興が目標株価を2,500円に上げ（前回：2,350円）

4755(楽天) 信用買い残は一週間で600万株弱の減少。信用倍率8.63％

◇下落銘柄◇

6753(シャープ) ソフトバンクがシャープに対して1,000億円規模の出資を行う案が浮上していると報道（共同通信）も、出資交渉は難航

＜本日の新聞見出し＞

▼NIKKEI Prime▼

・半導体後工程に新潮流　液晶工場を再生、TSMCも活用か

・三菱電機、AIで脈拍も「見る」　運転手の体調異常を検知

・日産、生産現場も時短勤務可能に　30年までに全工場導入

▼日本証券新聞▼

・SBIレオスひふみ、高値更新　藤野氏が「残りの生涯、命を懸けてやる」というファンド

・ウエストHD、大幅続伸　株主還元強化を好感

・サル痘重症型、アジアでも　マスク銘柄、一斉に上昇

▼日刊工業新聞▼

・NTT、AI新会社　業務・業界横断　100億円事業

・キオクシア　10月上場　時価総額1.5兆円超狙う　NAND生産拡充

・バッテリー交換式EV実証　いすゞ・三菱商事、来春タイで

▼化学工業日報▼

・レゾナック　大分で高純度品増強　アリルアルコール　精製設備を新設

・TOYO TIRE　設計技術基盤を高度化　高性能タイヤ開発加速　計算時間を大幅短縮

・日産化学、韓国生産を検討　半導体用仮貼り材料　HBMのニーズに対応

▼日経MJ▼

・コメリ、静岡と関西に新物流拠点　全国3000店舗へ攻勢の要

・大阪府、タイミーと就業支援　単発バイト、人手不足対策も

・9割節電の陸上養殖水槽　アーク、日軽金系と

＜今週の相場＞

今週の日本株相場はもみあいとなりそうだ。日経平均は8月初旬の急落後の戻り高値を更新。日中の値幅（5日移動平均）は2,000円超から500円程度と平時に戻ってきた。今年の売買代金最多価格帯に突入していることで戻り待ちの売りは厚いが、38,000円割れでの買い意欲も強く、底堅い展開となろう。尚、売買代金が4営業日連続で4兆円割れと、ここにきて夏枯れ商状だが、例年お盆休み明けから月末にかけて減少する傾向にあるため、気にする必要はないとみている。今週は28日にエヌビディアの決算発表が予定されている。国内の半導体関連は今回のリバウンドで日経平均並みの戻りを見せているものの、既に7月上旬から調整に入っており、高値から3割以上の下げをみせている銘柄が目立つ。4‐6期決算内容自体は概ね良好なことから、見直し買いに期待したいが、エヌビディア決算発表前後は値動きが荒くなる可能性もありそうだ。

〇米株大幅反発もドル安円高が逆風に

先週末のジャクソンホール会議で、パウエル議長が9月FOMCでの利下げについて「時は来た」と明言し、米株市場は好感する動きとなった。ペースについてはデータ次第との姿勢を崩さなかったが、市場でも大幅な利下げ期待はそれほど高まっておらず、良い相場展開になってきたといえよう。一方、為替市場は敏感に反応しており、144円台前半までドル安円高が進んでいる。米株大幅反発でも日経平均夜間の先物は小安く返ってきており、今週も為替睨みの動きが続こう。今期の主要企業の想定為替レートは約145円（通期平均：東証プライム399社）となっているため、輸出関連の上値は重くなりそうだ。

〇日米で騰勢を強める医療機器関連

物色では引き続き医療機器関連に注目したい。先週の業種別株価指数で上昇率トップは精密で、買われているのは医療機器関連だ。米国同様、国内でも医療機器関連への見直し買いがみられている。医療機器関連は年明け以降、動意薄の銘柄が多く、10連騰中のアサヒインテックでも年初来高値にまだ距離がある。業績好調のテルモやシスメックス（業種は電機）なども注目できよう。

＜材料銘柄＞

• ヤマハ発 (7272): トヨタ、ヤマハ、三井住友海上がヤマハ発の株式売り出しへ
• 伊藤忠 (8001): 「アウトパフォーム」格付け再開－マッコーリー
• 三井物 (8031): 「中立」格付け再開、目標株価は3300円－マッコーリー
• 住友商 (8053): 「アウトパフォーム」格付け再開－マッコーリー
• 丸紅 (8002): 「中立」格付け再開、目標株価は2600円－マッコーリー
• 日産 (7201): 「アンダーウエート」に格下げ－ＪＰモルガン
• 武田薬 (4502): 米でワクチン販売方針、まずデング熱用で審査申請へ－日経
• カプコン (9697): 「中立プラス」に新規格付け、目標株価は3700円－水戸証券
• 東応化 (4186): 「アウトパフォーム」に格上げ－水戸証券
• 東宝 (9602): バンナムＨ (7832)と資本業務提携、オリジナルＩＰ企画開発など目指す
• 関西電 (9503): 高浜原発１号機、26日に原子炉起動
• 三菱マ (5711): 子会社がタイで鉱山・土木用工具の新工場を建設
• しまむら (8227): ８月既存店売上高 + 5.5％
• トランコム (9058): ＮＡＶなどの持ち分が16.2％に上昇－変更報告
• 有沢製 (5208): ストラテジックＣの持ち分が６％に低下－変更報告
• アンジェス (4563): 末梢性血管疾患向けのＨＧＦ遺伝子治療薬「コラテジェン」で田辺三菱薬と独占的販売権許諾の契約終了

＜今週の予定＞

◇26日（月）

・６月の景気動向指数改定値（内閣府、14：00）

・７月の外食売上高（日本フードサービス協会、14：00）

・英国、フィリピン市場が休場 

・８月の独Ｉｆｏ企業景況感指数 

・７月の米耐久財受注額（21：30）

◇27日（火）

・閣議

・７月の企業向けサービス価格指数（日銀、８：50）

・基調的なインフレ率を捕捉するための指標（日銀、14：00）

・１～７月の中国工業企業利益（10：30）

・ハンガリー中銀が政策金利を発表 

・６月の米Ｓ＆Ｐコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数（22：00）

・８月の米消費者信頼感指数（23：00）

◇28日（水）

・７月の白物家電出荷額（ＪＥＭＡ、10：00）

・７月の豪消費者物価指数（ＣＰＩ、10：30）

・ウォラー米連邦準備理事会（ＦＲＢ）理事がインドで講演（2：15）

・海外５～７月期決算＝エヌビディア、セールスフォース、クラウドストライク・ホールディングス

◇29日（木）

・対外・対内証券売買契約（週間、財務省、８：50）

・２年物利付国債の入札（財務省、10：30）

・７月の建機出荷（建設機械工業会、13：00）

・８月の消費動向調査（内閣府、14：00）

・福証Ｑボード上場＝Ｃｒｏｓｓ　Ｅホールディングス

・８月の独ＣＰＩ速報値

・週間の米新規失業保険申請件数（21：30）

・４～６月期の米実質国内総生産（ＧＤＰ）改定値（21：30）

・７月の米仮契約住宅販売指数（23：00）

◇30日（金）

・閣議

・８月の都区部ＣＰＩ（総務省、８：30）

・７月の有効求人倍率（厚労省、８：30）

・７月の失業率（総務省、８：30）

・７月の鉱工業生産速報値（経産省、８：50）

・７月の商業動態統計（経産省、８：50）

・３カ月物国庫短期証券の入札（財務省、10：20）

・７月の自動車輸出実績（自工会、13：00）

・７月の住宅着工統計（国交省、14：00）

・インドの４～６月期ＧＤＰ

・７月のユーロ圏失業率 

・８月のユーロ圏消費者物価指数（ＨＩＣＰ）速報値

・７月の独失業率 

・７月の豪小売売上高（10：30）

・７月の米個人所得・個人消費支出（ＰＣＥ、21：30）

・８月の米シカゴ購買部協会景気指数（ＰＭＩ、22：45）

・８月の米消費者態度指数（ミシガン大学調べ、確報値、23：00）

◇31日（土）

・８月の中国製造業ＰＭＩ（10：30）

・８月の中国非製造業ＰＭＩ（10：30）

（注）時間は日本時間

＜本日の決算発表予定＞