株式市場オーバーナイト概況(2024年5月7日)

【サマリー】
●Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)
●US時間外
●日本株ADR
●本日の新聞見出し
●今週の相場
●今週の予定
●本日の決算発表予定

＜Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)＞

米国市場動向：セクターでは、半導体中心に情報技術が上昇。証券会社が投資判断を引き上げたメモリーチップのMicron Technology(MU)が+4.7%、Super Micro Computer(SMCI)+6.1%、Nvidia(NVDA)+3.8%。コミュニケーション・サービスはMeta Platforms(META)+3.0%、メディアのParamount Global(PARA)はソニーとアポログループによる買収案を検討していると報じられ+3.1%。金融も上昇。一般消費財・サービスは、Amazon.com(AMZN)が+1.3%、Tesla(TSLA)+2.0%の他、オンライン小売りのEtsy(ETSY)+4.2%ら小売り銘柄も上昇した。一方で、不動産はAmerican Tower(AMT)やCrown Castle(CCI)らインフラREITが売られ、セクターは小幅ながらマイナスとなった。

＜US時間外＞

◇上昇銘柄◇

EVER(保険マッチング): 2Qの収益を1億～1億500万ドルと予測、コンセンサス予想は7,729万ドル

CMPO(金融テクノロジー): 1Q調整後EPSは0.25ドル、予想通り、売上高は1億401万ドルで予想の9892万4000ドルを上回る

◇下落銘柄◇

NCMI(映画館広告): 2Q総収入は4,950万ドルから5,150万ドル、予想は5,380万ドル

LCID(自動車): 第1四半期の損失が予想を上回ると報告

＜日本株ADR＞

総じて上昇

◇上昇銘柄◇

6963(ローム) 半導体セクターへの売り一巡、8035(東エレク)も高い

9064(ヤマトHD) 欧州-東南アジア観で新ルートでの輸送サービス開始（トラック＆鉄道）

◇下落銘柄◇

2801(キッコーマン) MSがアンダーウェイト継続、目標株価は1750円に上げ（前回：1650円）

4324(電通) 上限200億の自社株買いを公表

＜本日の新聞見出し＞

▼NIKKEI Prime▼

・新光電気、高速開発へAI・量子も　チップレットに備え　CTOに聞く

・「三菱には何も残ってない」　加藤社長、らしさ探しの難路

・BYD、トップ10に過去最多の8車種　3月のEV世界販売

▼日本証券新聞▼

・タカラトミー、最高益上乗せ　配当も年50年に増額

・AOKIHD　5年ぶり高値　オフィス出社回復でスーツ人気

・ITM、今期は増収増益へ　脱オタクで反転攻勢

▼日刊工業新聞▼

・空き家最多900万戸　総務省調べ、30年で倍増

・理研計器　ポータブルガス検知器刷新　漏洩リアルタイム管理

・椿本チェイン　アーチ状伸縮実現　電動チェーンでトラック開閉

▼化学工業日報▼

・台湾・奇美、中国にPC設備　現地生産で関税回避　ABSは6月にも増産

・トクヤマ　半導体用ポリシリコン　東南アで供給網強化　関税メリット生かす

・日油の機能材料事業　統合シナジー 着実に成果　次に狙うは半導体周辺

▼日経MJ▼

5/3

・ホタテ危機で開いた新世界　中国禁輸を福となす　高級外食へ販路　米へ生で供単価2倍

・マンダム、男子の部活ヘア応援　「大人の階段」美容は中高から　伊勢半は眉メーク/I-ne,髪アイロン贈呈

・BeReal、やっぱり「盛りある」　天井撮影、「2分ルール」かわす

5/6

・スーパーを削る内圧と外圧　西友「また売られる日」に備え力蓄える　安売り台頭　再編へ機運

・顔取ればオススメUVスキンケア　カネボウ「アリィー」選びやすく　スマホ×AI、肌分析を数秒で

・ネオン浴レトロに整う　癒しの光　枕元に置いてぐっすり　LEDでお手製もそれっぽく

＜今週の相場＞

今週の日本株相場は、堅調な展開となりそうだ。連休中の米国市場は主要3指数が揃って上昇した。引き続きパウエルFRB議長のハト派発言が好感されたほか、雇用統計を受けて利下げ先送りへの懸念が後退した。また、アナリストの投資判断の引き上げで半導体関連株が上昇したことも寄与した。本日の日本株は、連休中の米国株高を受けて朝方から大幅高でのスタートとなり、ハイテク株を中心に戻りを試す展開となりそうだ。今週は主要な経済指標等の発表は予定されていない。マクロの材料に乏しくなる一方で、休み中にはドル円が一時151円台を付けるなど、振れ幅が大きくなっており、為替を睨みながら神経質な推移となる場面もあろう。国内では1-3月期の決算発表が佳境を迎える。ただ、3月期の決算企業では保守的な業績予想を開示する企業が多く、会社側の業績予想が相場全体に与える影響は限られそうだ。実際、決算発表がスタートした4月中旬以降、日経平均株価の予想EPSはやや低下しており、相場の押し上げには寄与していない。他方、住友商（8053）やJR西日本（9021）、コ

マツ（6301）など、株主還元の強化を発表した企業は素直に評価されおり、増配や自社株買い計画などを発表した銘柄の選別が重要となりそうだ。

〇バフェット氏は商社株への投資を評価

著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる米投資会社のバークシャー・ハザウェイが4日に株主総会を開催した。バークシャーの手元資金は30兆円弱にまで積み上がっているが、バフェット氏は「低リスクで大きな投資収益が見込める企業でなければ投資することはない」と述べるなど、高金利下での新たな投資機会の乏しさを示唆した。一方、バフェット氏は日本の5大商社株への投資については「圧倒的な説得力があり、投資開始から1年をかけて我々の資産の数パーセントを占めるまで増やした」と述べており、改めて商社株への注目が集まろう。また、バークシャーは先月に2,600億円超の円建て社債の発行を行っているが、今年2月の「株主への手紙」では商社株の発行済み株式の約9％を保有していることを明らかにしており、上限としていた9.9％に近づいていることから、今後の投資先にも関心が集まりそうだ。新たな日本株投資が明らかとなれば、海外投資家の日本株への関心が一段と高まろう。

＜今週の予定＞

◇７日（火）

・５月の日銀当座預金増減要因（８：50）

・３月期決算＝ＪＦＥ、任天堂、川崎汽

・豪中銀が政策金利を発表（13：30）

・３月のユーロ圏小売売上高（18：00）

・３月の米消費者信用残高（８日４：00）

・米３年物国債入札

・海外１～３月期決算＝ウォルト・ディズニー

◇８日（水）

・10年物利付国債の入札（財務省、10：30）

・４月の輸入車販売（日本自動車輸入組合、10：30）

・４月の車名別新車・軽自動車販売（自販連、全軽自協　11：00）

・３月期決算＝ローム、三菱重、ＩＨＩ、トヨタ、伊藤忠、オリックス、郵船

・スウェーデン中銀が政策金利を発表

・ブラジル中銀が政策金利を発表

・３月の米卸売在庫・売上高（23：00）

・ジェファーソンＦＲＢ副議長がＦＲＢ主催のイベントの討議に参加（９日0：00）

・クックＦＲＢ理事が講演（９日２：30）

・米10年物国債入札

・海外１～３月期決算＝アーム・ホールディングス

◇９日（木）

・３月の毎月勤労統計（厚労省、８：30）

・４月上中旬の貿易統計（財務省、８：50）

・日銀金融政策決定会合の主な意見（４月25～26日開催分、８：50）

・６カ月物国庫短期証券の入札（財務省、10：20）

・４月のオフィス空室率（三鬼商事、11：00）

・３月の景気動向指数速報値（内閣府、14：00）

・消費活動指数（日銀、14時ごろ）

・３月期決算＝味の素、武田、富士フイルム、日本製鉄、神戸製鋼所、ダイキン、パナＨＤ、川重、日産自、スクリン、ソフトバンク（ＳＢ）、ＮＴＴデータ

・６月期決算＝メルカリ

・12月期決算＝ＪＴ、ＳＵＭＣＯ、花王

・４月の中国貿易統計

・フィリピンの１～３月期ＧＤＰ

・マレーシア中銀が政策金利を発表

・インドネシア市場が休場

・英中銀が金融政策委員会の結果と議事録を発表

・ポーランド中銀が政策金利を発表

・メキシコ中銀が政策金利を発表

・週間の米新規失業保険申請件数（21：30）

・米30年物国債入札

◇10日（金）

・閣議

・３月の家計調査（総務省、８：30）

・対外・対内証券売買契約（週間・４月分、財務省、８：50）

・３月の国際収支（財務省、８：50）

・４月の貸出・預金動向（日銀、８：50）

・３カ月物国庫短期証券の入札（財務省、10：20）

・30年物利付国債の入札（財務省、10：30）

・４月の景気ウオッチャー調査（内閣府、14：00）

・株価指数オプション５月物の特別清算指数（ＳＱ）算出

・12月期決算＝資生堂、クボタ、アシックス

・３月期決算＝大和ハウス、ＴＯＷＡ、コクサイエレ、マツダ、ホンダ、オリンパス、東エレク、ＳＢＩ、三井不、菱地所、ＮＴＴ、ＫＤＤＩ、ソラコム

・インドネシア市場が休場

・ボウマンＦＲＢ理事が講演（22：00）

・５月の米消費者態度指数（ミシガン大学調べ、速報値）（23：00）

・バーＦＲＢ副議長が講演（11日2：30）

・４月の米財政収支（11日３：00）

（注）時間は日本時間

＜本日の決算発表予定＞