株式市場オーバーナイト概況(2024年1月22日)

【サマリー】
●Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)
●US時間外
●日本株ADR
●本日の新聞見出し
●今週の相場
●今週の予定
●本日の決算発表予定

＜Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)＞

米国市場動向：半導体中心に情報技術が上昇。Advanced Micro Devices(AMD)は+7.1%、Broadcom (AVGO)+5.9%、Nvidia(NVDA)+4.2%。SOX指数は+4.02%と大幅高。金融は、10-12月期決算でEPSが予想を大幅に上回った損保のTravelers(TRV)が+6.7%、フィンテックのPaypal(PYPL)が+6.0%と大幅高した他、地銀も軒並み大幅高となった。コミュニケーション・サービスは、Alphabet(GOOG)が+2.1%、Meta Platforms(META)も+2.0%と続伸。一般消費財・サービスは、自動車関連や住宅関連など、幅広く買われた。一方で、生活必需品や公益が軟調となった。

＜US時間外＞

◇上昇銘柄◇

BGNE(バイオ医薬品): 阻害剤tislelizumabについて、中国で追加の生物製剤ライセンス申請が行われた

NKTX(バイオテック関連): 18日に目標株価を22ドルに上げ（HC Wainwright)

◇下落銘柄◇

KSPI(アプリケーション会社): 立会内はIPO初日、10億ドルを調達

＜日本株ADR＞

全体的に堅調

◇上昇銘柄◇

6857(アドテスト) 株式分割考慮後の上場来高値を更新

8035(東エレ) TSMCの設備投資額横ばいとの見方で、半導体装置メーカーのダウンサイドリスク軽減に繋がるとの見方

◇下落銘柄◇

9531(東瓦斯) 高値圏での売り

4528(小野薬) オプジーボ薬価下げリスク顕在化

＜本日の新聞見出し＞

▼日経産業新聞▼

・「AFEELA知られてない」ソニー・ホンダ、新会社で米国攻略　AFEELAができるまで

・プリウス、カー・オブ・ザ・イヤー奪還　販売貢献は未知数

・家庭用ゲーム市場7.8％増　23年の国内、ハード好調

▼日本証券新聞▼

・TSMC好決算、日本製SPE　24年度は4兆円超え　半導体関連　支援材料続々

・待機資金は史上最多　個人投資家、また売り越しも　株価上昇が特効薬か

・花粉症、暖冬で早まる見込み　対策関連銘柄に注目

▼日刊工業新聞▼

・愛知製鋼、技術開発加速　「eアクスル」高性能化提案

・林業機械の北米輸出倍増　住友建機、インドネシア製

・川崎重工　100億円移行債を発行

▼化学工業日報▼

・バイオリファイナー　全国ごみ処理施設に導入　積水、エタノール供給　誘導品・ジェット燃料に的

・C₄系ポリマー　建材・医療分野に拡販　ENEOS　能力増強も視野

・東洋アルミが開発　食品長持ち 特殊フィルム　分子状水素で酸化防ぐ

▼日経MJ▼

・マヤかしではない鉄旅復活　メキシコ、観光地結ぶ1554キロ2月全通　車からシフト、壮大な実験

・英語スピーキング、AIが添削　プログリット　文法・表現の間違い指導

・空の安全、余裕ある人材採用で　航空連合・内藤会長に聞く　相次ぐ労働競争、人手不足背景

＜今週の相場＞

今週の日本株相場は上値の重い展開となりそうだ。22～23日には日銀の金融政策決定会合が開催されるほか、週後半からは3月期決算企業の3Q決算発表が本格化する。日経平均株価の予想PERが足元の心理的節目である16倍に迫る中、バリュエーション面では次第に割高感が意識されそうだ。一方、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」を開示した企業の一覧の毎月公表や、「重要情報の英文開示」義務化など、東証改革による日本企業の資本効率改善などへの期待は続こう。日経平均株価は利益確定売りをこなしながら高値圏で底堅く推移しよう。

〇変化する日本株市場への期待は継続しよう

足元では、中東の政府系ファンドによる日本のゲーム株買い増し観測に続き、先週は中国で個人投資家による日本株ETFの「爆買い」が話題となった。実際、日経平均株価が約6.6％上昇した1月第2週の投資主体者別売買動向では、中長期の資金とされる海外投資家による現物株の買い越し額が9,557億円と、2023年6月第1週以来約7ヵ月ぶりの高水準となった。超大型株で構成されるTOPIXCore30も強い動きが継続しており、海外投資家を中心とする日本株への継続的な資金流入期待は投資家心理の支えとなろう。

〇3月期決算企業の3Q決算発表がスタートへ

今週より3月期決算企業の3Q決算発表がスタートすることから、投資家の関心は次第に個別企業の業績動向へと移ろう。需給面の追い風だけではなく、良好な企業業績を確認できるかが、日経平均株価が一段と上値を追うためのカギとなりそうだ。こうした中、週末に伝わった半導体切削装置を手掛けるディスコ（6146）の業績観測報道で、QC(754億円）を上回る3Q累積営業利益（770億円程度）となっており、素直に評価されそうだ。先週のTSMCの「24/12期は20％前後の増収」コメントなどをきっかけに、日米共に半導体銘柄が賑わいを見せている。引き続き物色の柱として注目できよう。中でも、ローツェ（6323）や、応化工（4186）が再び動きだしているほか、住友べ（4203）も強い動きが続いており、追随したい。

＜今週の予定＞

◇22日（月）

・１月のＱＵＩＣＫ月次調査＜外為＞（８：00）

・12月の主要コンビニエンスストア売上高（日本フランチャイズチェーン協会、14：00）

・１月の中国最優遇貸出金利（ＬＰＲ、10：15）

・12月の米景気先行指標総合指数（23日０：00）

◇23日（火）

・閣議

・１月の主要銀行貸出動向アンケート調査（日銀、８：50）

・12月の食品スーパー売上高（日本スーパーマーケット協会など、13：00）

・12月の全国スーパー売上高（日本チェーンストア協会、14：00）

・基調的なインフレ率を捕捉するための指標（日銀、14：00）

・日銀金融政策決定会合の結果発表

・１月の「経済・物価情勢の展望（展望リポート）」（日銀）

・日銀の植田総裁が記者会見

・米２年物国債入札

・海外10～12月期決算＝ジョンソン・エンド・ジョンソン（Ｊ＆Ｊ）、ネットフリックス、プロクター・アンド・ギャンブル（Ｐ＆Ｇ）、スリーエム（３Ｍ）、ベライゾン・コミュニケーションズ

◇24日（水）

・12月の貿易統計（財務省、８：50）

・12月の白物家電出荷額（ＪＥＭＡ、10：00）

・実質輸出入の動向（日銀、14：00ごろ）

・４～12月期決算＝ディスコ、ニデック

・マレーシア中銀が政策金利を発表

・１月の仏購買担当者景気指数（ＰＭＩ）速報値（17：15）

・１月の独ＰＭＩ速報値（17：30）

・１月のユーロ圏ＰＭＩ速報値（18：00）

・１月の英ＰＭＩ速報値（18：30）

・１月の米ＰＭＩ速報値（Ｓ＆Ｐグローバル調べ、23：45）

・米５年物国債入札

・カナダ中銀が政策金利を発表

・海外10～12月期決算＝テスラ、ラムリサーチ、ＩＢＭ

◇25日（木）

・対外・対内証券売買契約（週間、財務省、８：50）

・40年物利付国債の入札（財務省、10：30）

・12月の首都圏マンション販売（不動産経済研究所、13：00）

・12月の外食売上高（日本フードサービス協会、14：00）

・12月の全国百貨店売上高（日本百貨店協会、14：30）

・マレーシア市場が休場

・トルコ中銀が政策金利を発表

・欧州中央銀行（ＥＣＢ）理事会の結果発表

・１月の独Ｉｆｏ企業景況感指数

・週間の米新規失業保険申請件数（22：30）

・12月の米耐久財受注額（22：30）

・10～12月期の米実質国内総生産（ＧＤＰ）速報値（22：30）

・12月の米新築住宅販売件数（26日０：00）

・米７年物国債入札

・海外10～12月期決算＝ダウ、インテル

◇26日（金）

・閣議

・１月の都区部消費者物価指数（ＣＰＩ、総務省、８：30）

・日銀金融政策決定会合の議事要旨（12月18～19日開催分、８：50）

・12月の企業向けサービス価格指数（日銀、８：50）

・３カ月物国庫短期証券の入札（財務省、10：20）

・11月の景気動向指数改定値（内閣府、14：00）

・４～12月期決算＝岩井コスモ、松井、信越化、ファナック、日東電

・豪市場、インド市場が休場

・12月の米個人所得・個人消費支出（ＰＣＥ、22：30）

・12月の米仮契約住宅販売指数（27日０：00）

・海外10～12月期決算＝アメリカン・エキスプレス

◇27日（土）

・１～12月の中国工業企業利益（10：30）

（注）時間は日本時間

＜本日の決算発表予定＞