株式市場オーバーナイト概況(2024年1月9日)

【サマリー】
●Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)
●US時間外
●日次上場型ETF資金流入出上位
●日本株ADR
●本日の新聞見出し
●今週の相場
●今週の予定
●本日の決算発表予定

＜Worldwide Index (主要指数＆コモディティ)＞

米国市場動向：情報技術が上昇。グラフィックスチップのNvidia(NVDA)は、中国向けAIチップを第2四半期にも量産開始する見込と報じられ、+6.6%で最高値更新、Advanced Micro Devices(AMD)も+5.5%でセクターの上昇を主導した。SOX指数は+3.28%。一般消費財・サービスは、Amazon.com(AMZN)+2.7%、Tesla(TSLA)+1.3%。コミュニケーション・サービスもAlphabet(GOOG)+2.3%、Meta Platforms(META)　+1.9%。一方で、エネルギーはSchlumberger(SLB)-2.9%ら油田サービスを筆頭に下落した。

＜US時間外＞

◇上昇銘柄◇

MXCT(Testing、調査関連): 4Q売上予想が上振れ

ACAX(M&A関連): HWHインターナショナルとアルセット・キャピタル・アクイジション・コーポレーションが経営統合の完了を発表

◇下落銘柄◇

EXTR(ITソリューション): 2Qガイダンス下げで失望売り

＜日次上場型ETF資金流入出上位＞

*トータルのフローでは350億程度の資金流入となった。

＜日本株ADR＞

SOX指数+3.7％え半導体関連銘柄堅調

◇上昇銘柄◇

9005(東急) 自由が丘駅前に地上15階・地下3階の複合施設。2026年に竣工予定

7012(川重) 米地下鉄脱線事故で川崎重工の過失なしと当局が結論

◇下落銘柄◇

9101(日本郵船)、9107（川崎汽船）船株下落も、SHSPCCFIは9.2％高とコンテナコスト上昇は継続

9983(ファストリ) 12月既存店が-15.4％。冬物売れず

＜本日の新聞見出し＞

▼日経産業新聞▼

・英アーム、突破口はアマゾン　孫氏「スマホ依存を転換」

・マツダ、工場自家発電にアンモニア

・システム内製化支援　日鉄ソリューションズ社長 玉置和彦氏　「デジタル製造業」を開拓　日本製鉄とのタッグに活路

▼日本証券新聞▼

・高配当株新年から絶好調　新NISA効果早くも？　トップ30の25社が続伸

・マイナス金利解除は4月会合か　先送りの見方強まる　能登半島地震の影響を考慮

・サイゼリヤ、反発　国内は5期ぶり通期黒字化へ

▼日刊工業新聞▼

・住化、財務体質を強化　稲畑産業の株一部売却

・損保大手3社、顧客の理解促す　車保険料上げ補償拡大

・船の衝突回避を支援　商船三井など、開発進む

▼化学工業日報▼

・医薬事業　コア領域に資源集中　旭化成　30年に3000億円へ

・JX金属、構造改革を推進　ROIC2ケタへ　ベース事業の資源・製錬再編　フォーカス事業で収益拡大　生産能力増強にめど

・エチレン国内生産2.8%減　安価な米中品が席巻　エネ研24年度予測

▼日経MJ▼

・最強の店員　それは芸人　笑かすセールスマン　売上ドーン‼　ライブ・実演　つかみOK

・現代日本映画、仏でも利上げ　キノヨタ映画祭、5割増1.5万人動員　観客が投票、監督にコメント

・下積み0秒のすし屋繫盛記　人材会社社長、ユーチューブで学んで大将に　「修業」はビジネスでの経験

＜今週の相場＞

今週の日本株相場は堅調に推移しよう。対ドルでの円上昇一服が好感されるほか、国内では新NISA開始に伴う投資家の裾野拡大に対する期待などが株価を下支えしよう。実際、大発会には東証プライム市場の売買代金が約2週間ぶりに4兆円を超えたほか、東証小型株指数が昨年来高値を更新するなど、個別銘柄への物色意欲の強さがうかがえた。連休中の米国株市場が大幅高となったことも追い風となる中、日経平均株価は何度も打ち返された昨年来高値（33,753円：終値）更新が射程圏内に入ろう。一方、12月の米消費者物価指数（11日）や、台湾総統選（13日）など、海外で経済指標の発表やイベントを控える。週末にかけては次第に様子見ムードが強まりそうだ。

〇2月期決算企業の決算発表がスタート

今週、国内では景気関連指標の発表が相次ぐほか、小売りなど2月期決算企業の決算発表が本格化する。外部環境に対する不透明感などからアナリストの業績の強気・弱気度合いを示すコンセンサスDIの低下が続く一方、消費関連企業は好調なインバウンド消費などが業績を支えることが期待される。投資家の関心が企業業績へと移る中、好業績銘柄を選別する動きが次第に強まりそうだ。

〇ハイテク株の動向に注目

物色面ではハイテク株の動向に注目したい。先週はフィラデルフィア半導体株指数（SOX）の下落と共に日本株市場でも関連銘柄が売りに押される展開となったが、2024年度は生成AIやデータセンター向けなどに需要好転が期待されよう。また、昨日は米エヌビディアが中国向け半導体の出荷時期について言明したほか、現地9~12日に米国で開かれるテクノロジー展の「CES」では、エヌビディアのほか、インテルやAMD、クアルコムなどが生成AIについての展示や基調講演を行う予定で、市場の関心は高い。加えて、国内では、11日にシリコンウエハ搬送大手のローツェの決算発表を控える。中長期的な業績回復期待が高まるなか、上期に続き回復基調が鮮明となれば、日本株相場でも半導体をはじめとしたハイテク株が再び相場を主導する展開となりそうだ。信越化や村田製、TDKやアドテストなど関連銘柄の動向に目を配りたい。

＜今週の予定＞

◇９日（火）

・閣議

・11月の家計調査（総務省、８：30）

・12月の都区部消費者物価指数（ＣＰＩ、総務省、８：30）

・24年１月の日銀当座預金増減要因見込み（８：50）

・６カ月物国庫短期証券の入札（財務省、10：20）

・需給ギャップと潜在成長率（日銀、14：00）

・11月期決算＝ネクステージ

・11月の豪小売売上高（９：30）

・11月のユーロ圏失業率（19：00）

・ポーランド中央銀行が政策金利を発表

・11月の米貿易収支（22：30）

◇10日（水）

・11月の毎月勤労統計（厚労省、８：30）

・10年物利付国債の入札（財務省、10：30）

・11月の米卸売在庫・売上高（11日０：00）

・ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が経済イベントで講演（11日５：15）

◇11日（木）

・12月上中旬の貿易統計（財務省、８：50）

・日銀の支店長会議

・12月の輸入車販売（日本自動車輸入組合、10：30）

・12月と23年の車名別新車・軽自動車販売（自販連、全軽自協、11：00）

・12月のオフィス空室率（三鬼商事、11：00）

・11月の景気動向指数速報値（内閣府、14：00）

・消費活動指数（日銀、14：00ごろ）

・１月の日銀地域経済報告（さくらリポート）

・３～11月期決算＝セブン＆アイ

・９～11月期決算＝ファストリ

・11月の豪貿易収支（９：30）

・韓国中銀が政策金利を発表

・12月の米消費者物価指数（ＣＰＩ、22：30）

・週間の米新規失業保険申請件数（22：30）

・12月の米財政収支（12日４：00）

◇12日（金）

・閣議

・12月の貸出・預金動向（日銀、８：50）

・対外・対内証券売買契約（週間・月間・年間、財務省、８：50）

・11月の国際収支（財務省、８：50）

・株価指数オプション１月物の特別清算指数（ＳＱ）算出

・３カ月物国庫短期証券の入札（財務省、10：20）

・30年物利付国債の入札（財務省、10：30）

・12月の景気ウオッチャー調査（内閣府、14：00）

・３～11月期決算＝ローソン、安川電

・９～11月期決算＝ＳＨＩＦＴ

・12月の中国貿易統計

・12月の中国消費者物価指数（ＣＰＩ、10：30

）

・12月の中国卸売物価指数（ＰＰＩ、10：30）

・12月の米卸売物価指数（ＰＰＩ、22：30）

◇13日（土）

・台湾総統選

（注）時間は日本時間

＜本日の決算発表予定＞