サマリー
●29日引け基準のTOPIX FFW
●今週は米経済指標発表で様子見ムードから動きは鈍くなるか(?)
●7月7日&10日でETF分配金捻出の売りオペレーション
<2023年6月29日引け基準のTOPIX FFW>
先週の6月末TOPIX FFWは下記の内容の売り買いが主体のリバランスがあった。6月7日に発表に最終調整後株数が発表された今回のリバランスであったが、フローはそんなに大きくなく、自己株消却銘柄を中心に売り需要700億円程度であったと思われる。
7月も自己株消却銘柄の売りは継続予定となっているが、合計売り買い需要は6月の5~8倍と大きめになる予定。
チャートで見ると、やはり売り筆頭であった8058(三菱商事)の動きが弱かった印象。29日の引けでは順当に売られていた模様。30日はギャップオープン下で寄り付いたが午後には強い動きも見られたため、イベント通過で売り圧力が低下した感があった。
<今週は米経済指標など発表で動きはどうなるか>
今週の主な経済指標の発表は7月3日に6月日銀短観、中国6月財新製造業PMI、米6月ISM製造業景気指数、5日に米FOMC議事録、6日に6月都心オフィス空室率、米6月ADP全米雇用統計、米6月ISM非製造業指数、米5月JOLTS求人件数、7日に5月家計調査、5月景気動向指数、米6月雇用統計、などが予定されている。株式市場の動きにおいては、雇用統計に向けて動きが多少は鈍くなると思われるが、下記に記すETF分配金捻出の売りが7日と10日に控えている事から、弱く推移する可能性も否定できない。いっぽう、新規上場や直近上場の物色が続くとみられ、今年上場の銘柄で個人的にアクティブになっていると思われる銘柄は、東証スタンダードでは5254(Arent) 、5533(エリッツHD)、7163(住信SBI銀)などがある。他にも新興銘柄の動きも個別で激しくなっている銘柄も散見されることから、突然動き出す銘柄などにも注意を払う必要がありそうだ。
<7月7日&10日でETF分配金捻出の売りオペレーション>
上記日付にてETFの分配金捻出による売り需要が発生することとなる。規模はTOPIX先物・日経225先物トータルで1兆円を超える規模となり、大きな動きとなることが想定される。当該先物を単独で売るか、先物を現物株式に換算して当該バリュー分を売るかのどちらかでのオペレーションになるので、週末・週初の売り圧力は強まるのではないだろうか。